中里教授の高校時代の同級生である書家の武田夏実さん(東京都在住)が、震災復興支援にと「てんかん學分野」の看板の文字を書いてくれました。武田女史によりますと、「隷書は『曹全碑』という中国の古典からとったもの。ひらがなは宮澤賢治風に書いたものです。春と修羅などの直筆原稿の字の雰囲気」との解説です。ちなみに重量約10キロの一枚板は、仙台市のシンボルでもあるケヤキ(武田女史は、偶然に選んだ、とのこと)です。武田女史みずから、文字を彫り抜き、ペインティングを施して完成させたものです。さらには運搬まで、ご夫婦で休日を利用して車でわざわざ仙台まで届けてくれたものです。看板は本日、てんかん学分野の脳波解析室(通称、てんかんカフェ)のドアの前に掲げられました。武田夏実さんご夫妻に心より感謝申し上げます。それから、工事をしてくれたサンタクロースさん、ありがとう!
第38回日本てんかん外科学会は2015年1月15・16日、東京・都市センターホテルにて開催されます。日程表・プログラムが公開されました(こちらをクリック)。会長は東北大学てんかん学分野の中里信和教授、副会長は同・神経外科学分野の冨永悌二教授です。
今大会のイチ押しは、ポスターセッションです。演者がポスターを発表する通常の学会とは異なり、今回は座長が担当するセッションのすべてのポスターをひとつづつ、座長の独自の観点から短く紹介します。セッションの最後には、聴衆もまじえてのベストポスター賞の投票も行われます。
なお、日本定位・機能神経外科学会との合同教育セミナーには若干の空席がありますので、参加ご希望の方はホームページからの事前登録をお願いします。
このたび東北大学病院では,トークイベント「からだの教室」を開催することになりました。
第1回は2015年1月9日,東北大学病院てんかん科医局(通称,てんかんカフェ)にて開催.テーマは「てんかんと思春期」.学校教員の方むけに,てんかんの特徴や、発作時の対応などについて講演。さらに,思春期のてんかん患者の心理に関するパネルディスカッションを実施.参加者からの質問も受け付けます.当日は軽食をご用意してお待ちしています。養護教諭の方はもちろん,一般教諭の方のご参加も心よりお待ち申し上げております.
詳しくは,パンフレットをご覧下さい.参加は学校教員に限らせていただきます.事前の申し込みが必要です.定員を超えた場合には抽選となりますことをお許し下さい.
第19回日本遠隔医療学会学術大会が、2015年10月9日(金)・10日(土)の2日間、仙台市繊細復興記念館を会場として開催されます。学会のテーマは「日本の遠隔医療の新たな発展を目指して」。大会長は東北大学病院病理部の渡辺みか准教授、副隊会長は東北大学てんかん学分野の中里信和教授。特別企画として、てんかん症例検討会デモ「遠隔会議システムの有用性」が取り上げられるなど、てんかん医療における東北大学てんかん学分野の取組も大きく紹介される予定です。
詳しくはウエブサイトをご覧下さい。
平成26年11月1日、東京にて全国てんかんリハビリテーション研究会が開催されました。医療法人福智会「すずかけクリニック」のホームページには、同クリニックの職員の参加レポートが掲載されています。今回は、東北大学病院てんかん科の藤川真由助教が特別講演を行い、エビデンスを示さなければ社会からは認められない、という強いメッセージが発せられています。
写真つきの報告は、こちらから
来る12月5日から米国シアトルで開催されるアメリカてんかん学会に、一般演題として提出した大学院生の櫻庭理絵さん(東北大学病院生理検査センター臨床検査技師)の研究が、Suzanne and Peter Berry International Travel Award を受賞しました。この賞はアジア、アフリカ、オセアニア、中東、ラテンアメリカから参加する若手てんかん研究者を支援するために設立されたものであり、今年は櫻庭さんを含めて2名の受賞です。学会のプログラムの中には、Rie Sakuraba の名前と演題名 “High-Rate REM Sleep High Frequency Oscillations (HFOs) Are Specific To Epileptogenicity” が明記されています。この研究は、頭蓋内電極を留置した症例において睡眠ステージと高周波振動の関係を調べたもので、REM睡眠中の高周波振動が目立つ部位を切除した患者さんでは、術後の発作予後が良好であるという観察結果に基づいた研究です。指導教官は脳神経外科の岩崎真樹講師。受賞者は、学会期間中、特別行事に招待されることになっています。櫻庭さん、おめでとう!
去る10月24日と25日に仙台市の艮陵会館にて第131回日本医学放射線学会北日本地方会および第76回日本核医学会北日本地方会が開催されました.今回から新しく設けれられた「若手優秀演題賞」において、てんかん学分野で研究を行っている大学院博士課程の佐藤志帆先生(放射線診断学分野)が診断部門で優秀演題賞を受賞されました。発表演題は「側頭葉てんかんの術前評価における海馬volumetryとT2 relaxometryの有用性」であり、臨床に役立つ素晴らしい研究成果です。
学会の様子はこちらのHPをご覧下さい。
来る平成26年11月15日(土)18:30~、仙台は江陽グランドホテルにて、第8回てんかん包括医療東北研究会が開催されます.
詳しくはこちら(PDF)をご覧ください.
10月2日・3日の2日間,京王プラザホテルで開催された第48回日本てんかん学会学術集会におけるポスター発表で,9月まで当院生理検査センターに在籍していた中村美輝さんが優秀ポスター賞(神経内科部門)を受賞しました.
演題名は「REM睡眠中にてんかん発作が記録された側頭葉外てんかん3例」で,通常,部分発作では約1%と稀であることが知られているREM睡眠中に発作を起こした症例をまとめた報告です.
中村さんは、10月からNTT東日本関東病院に勤務しています.新天地での益々の活躍を期待しています!
てんかん患者さんやご家族にてんかんの検査や治療に関する医療情報や福祉・就労に関する情報を伝え,病気の理解・社会資源の活用に役立てていただくことを目的とした会です.また,てんかん患者さんに関わる機会のある専門職の方に,てんかんという病気や発作時の対応について理解していただくことも目的としています.後半,午後3時20分から神講師がてんかん発作時の対応に関する講義を行います.
詳しくはこちら(PDF)をご覧ください.
★ウォール・ストリート・ジャーナル日本版(2014.9.9)「てんかん発作前、心拍上昇=脳の右側、診断に活用も—東北大」
(http://jp.wsj.com/news/articles/JJ10710496947339794623916746319530212046913?tesla=y&tesla=y)
★河北新報宮城のニュース(2014.9.9朝刊)「側頭葉てんかん 脳の左右で心拍数上昇にずれ」
(http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201409/20140909_13010.html)
★生物360(2014.9.8)「心率上升或可预测癫痫发作」
(http://www.bio360.net/news/show/11495.html)
医師のための専門情報サイト MT Pro に、大塚製薬とユーシービージャパンが作成したプロの役者が演技した「てんかん発作」ビデオ集に関する記事が掲載されました。作成にあたっては、東北大学てんかん科の中里信和教授、神一敬講師、柿坂庸介助教の3名が監修を担当し、実際の演技指導や説明文の作成を行っています。記事を読むには無料登録が必要です。
(http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1409/1409022.html)
加藤量広先生の研究論文が、米国神経学会の機関誌Neurologyの電子版に掲載されました.内側型の側頭葉てんかんの発作がおきるとき、左大脳からの発作の場合よりも、右からの発作の方が、脳波変化よりも先に頻拍が始まることを初めて明瞭に示した研究成果です。側頭葉てんかんの左右の鑑別診断に有用なだけでなく、発作の予知技術の開発や、てんかん患者の稀な突然死の原因解明にも役立つものと期待されます。
Kato K, Jin K, Itabashi H, Iwasaki M, Kakisaka Y, Aoki M, Nakasato N: Earlier tachycardia onset in right than left mesial temporal lobe seizures. Neurology. 2014 [Epub ahead of print] (PMID: 25194011)
脳神経外科と、てんかん科による「てんかん外科治療」のページが更新されました。項目としては、「てんかん外科治療の適応は?」、「当院のてんかん外科の特徴」「海馬硬化症による側頭葉てんかん」、「皮質形成異常による難治てんかん」、「乳幼児の半球性病変に対する半球離断術」、「難治の全般てんかんに対する脳梁離断術」、「切除術が適応できない難治てんかんに対する迷走神経刺激療法」、「当院でのてんかん外科実績(出身県別内訳を含む)」、「てんかん治療例の紹介(プライバシー保護により一部改変。赤ちゃんから成人まで)」など盛り沢山。実際の検査画像や手術の写真、図表も多数掲載されていますので、一般の方にも理解しやすく説明されていますし、医師・医療者・学生にとって、てんかんの外科治療を学ぶ絶好の教科書にもなっています。ページには、こちらをクリックしても入れます。
第38回日本てんかん外科学会は2015年1月15・16日に、東京の都市センターホテルで開催されます。会長は東北大学てんかん学分野の中里信和教授、副会長は同じく神経外科学分野の冨永悌二教授です。演題募集はすべてインターネットによるオンライン登録で受け付けます。演題登録期間は2014年8月21日(木)正午から、2014年10月21日(火)正午までとなっています。演題募集は学会ホームページからご確認下さい。
2012年開催の第42回日本臨床神経生理学会学術大会における推薦論文として、大学院修士課程1年板橋泉さんの論文が、雑誌「臨床神経生理」に掲載されました(板橋泉,岩崎真樹,神一敬,櫻庭理絵,加藤量広,板橋尚,中里信和:Brain electrical source analysis (BESA) epilepsy を使用した長時間脳波判読補助:新人脳波技師と脳波認定医の比較~小人数での予備的検討~.臨床神経生理学 42: 100-105, 2014)。1ヵ月前に同じ雑誌に掲載された博士課程3年の櫻庭理絵さんの論文の続編です。ちなみに2012年の学術大会の発表の際、座長からは「新人脳波技師がここまで判読できるのはスゴイ」とのコメントを頂戴しています。
hesso(へっそ)は東北大学病院の広報誌です。人のカラダの中心「おへそ」にちなみ、まわりに人の輪ができるようにとの命名です。本日刊行の第4号には、小児科の植松貢講師、てんかん科の中里信和科長、脳神経外科の岩崎真樹講師の3名一緒の写真が表紙に登場しました。紹介文には「診療科の枠をこえ、乳幼児から成人まで年齢層を問わず、てんかん診療にあたる3人の医師。東北大学病院の専門性と先進性を強みに、患者さま一人ひとりに適正な医療を行うため、あらゆる角度からアプローチしています。緑豊かな医学部キャンパス中庭の木陰で・・・」とあります。広報誌 hesso はHPから、バックナンバーも含めすべての号をダウンロードできます。
2012年開催の第42回日本臨床神経生理学会学術大会における推薦論文として、大学院博士課程3年櫻庭理絵さんの論文が、雑誌「臨床神経生理」に掲載されました(櫻庭理絵,岩崎真樹,神一敬,板橋泉,加藤量広,板橋尚,中里信和:Brain electrical source analysis (BESA) epilepsy を使用した長時間脳波判読補助:棘波検出の効率化の検討.臨床神経生理学 42: 78-83, 2014)。長時間ビデオ脳波モニタリングの脳波判読において、自動検出ソフトウェアBESA-Epilepsy を用いて効率化を目指した研究です。これにより、脳波判読の大幅な時間短縮が期待出来ます。
本日発売のMedicament News 2014/7/15号には、学会ハイライトとして「てんかん分野における遠隔医療と診療連携の可能性」と題する記事が掲載されています。これは第55回日本神経学会学術大会のシンポジウム(2014年5月23日、福岡)において、溝渕、中里、寺田、大槻の4氏が講演した内容をまとめたものです。とくに溝渕雅広氏(中村記念病院神経内科、札幌市)と当分野とが、ハイビジョン遠隔会議システムを用いて実施している遠隔医療、診療連携の様子が詳しく取り上げられています。記事の全文はこちら(PDF)から(掲載許可取得済み)。
第38回日本てんかん外科学会は2015年1月15・16日と、都市センターホテル(東京)で開催されます。主催は東北大学で、てんかん学分野の中里信和教授が会長、神経外科学分野の冨永悌二教授が副会長をつとめます。本日、ウエブサイトが誕生しました(こちら)。演題募集期間は2014年8月21日オープンで、2014年10月21日正午が〆切予定です。
第8回日本てんかん学会東北地方会は、2014年7月12日(土)午後1時より仙台市の江陽グランドホテルで開催されます。大会長は東北大学小児病態分野教授、呉繁夫先生です。
プログラム・抄録集は、こちらからダウンロードできます。
2014.6.5開催の東北大学大学院医学系研究科の研究倫理ゼミ第1回、中里教授による講義「てんかん診療における心理と倫理」に関して、聴講者の大学院生がまとめた聴講レポートが、ホームページ上に掲載されました。
留学生も多数参加していたため、当日の講義は英語7割日本語3割となりましたが、講義内容をまとめた日本語レポートの文章はとても素晴らしく、中里教授によると「自分で作った抄録よりも、はるかに読みやすい」とのことです。
詳細はこちらから.
来る平成26年7月12日(土)18:00~、仙台は江陽グランドホテルにて、第9回東北てんかんフォーラムが開催されます.
プログラムの詳細は、こちら(PDF)から.
平成26年4月2日に開催された中里教授によるメディア・セミナーを受けて,これまでに40件を超える記事が新聞・雑誌・ウエブ上に掲載されています.4月3日から5月15日までの一覧は以下のとおり.
メディア掲載一覧(PDF)
来る平成26年6月14日(土)1800~、仙台サンプラザホテルにて、第7回てんかん包括医療東北研究会が仙台市にて開催されます.今回は「てんかん包括医療6都物語」をテーマとして掲げました。6都市とは、仙台、ニューヨーク、広島、ジャワーカトマンズ、鹿児島です。プログラムの詳細は、こちら(PDF)から.
平成26年度の大学院講義は以下のとおりです。
1.海馬倶楽部(てんかん学概論)
・開講日時:毎週月曜 17:30~18:30
・開講場所:医学部4号館2Fてんかん学分野セミナー室(Cafe)
・内容:Journal Club 形式で、てんかん関するあらゆるテーマを取り上げる勉強会です。話題は、基礎研究から、臨床医学、心理社会問題まで広範に及びます。メンバーの学会発表 preview も、ここで行っています。
2.EMU Round(てんかん学実習)
・開講日時:毎週火曜 15:00~16:00
・開講場所:東病棟12階SGT室
・内容:Epilepsy Monitoring Unit を含む包括的入院検査の症例検討会です。てんかん科には毎週4名の新入院を受け入れています。約2週間の検査を受けて退院した翌週に、すべての検査結果がこの症例検討会にかけられます。患者一例ごとに、主治医による病歴紹介、長時間ビデオ脳波モニタリング検査結果、画像診断、心理学的評価などが供覧され、診断に関する討論を経て、今後の治療方針について決められます。医師・看護師・心理士・脳波検査技師・薬剤師など多職種が一同に会する貴重な会議となっています。
3.脳波勉強会(臨床神経生理学特論)
・開講日時:毎週火曜 16:00~17:00
・開講場所:医学部4号館2Fてんかん学分野セミナー室(Cafe)
・内容:若手の医師や脳波検査技師が中心となり、脳波アトラス、教科書、最新文献の輪読により、てんかんや睡眠を含めた脳波判読の基礎を学ぶ勉強会です。
4.Wilder Penfield Club(臨床神経生理学実習)
・開講日時:毎週火曜 17:00~18:00
・開講場所:医学部4号館2Fてんかん学分野セミナー室(Cafe)
・内容:てんかん学分野と関連講座の講師陣によるセミナーです。話題は、脳波、脳磁図などの電磁気生理学的手法を用いた脳機能研究・てんかん診断の話題や、臨床てんかん学、心理学なども含まれており、医学系研究科てんかん学分野および加齢医学研究所神経電磁気生理学分野における最新の研究成果が紹介されます。開講日ごとの講師陣の名簿とテーマに関しては、こちら(PDF)をご覧下さい。
新年度に入って,東北大学てんかん学分野・東北大学病院てんかん科には,新しく2名の新人が加わりました.
北澤悠先生は神経内科医です.本年4月より横浜市立大学の大学院博士課程に入学するとともに,てんかんの臨床を学ぶために1年の予定で東北大学病院の医員に採用されました.先月,長男が誕生したばかり.趣味は登山.
岩城弘隆先生は精神科医です.陸上自衛隊青森駐屯地に勤務していましたが,本年4月より青森県八戸市にある湊(みなと)病院北東北てんかんセンターに勤務するとともに,社会人枠で大学院博士課程に入学しました.私たちにとっては第一号の精神科医です.趣味はチェロ.
本日は月1回開催の東北大学てんかん症例検討会です.最後にサプライズで,三浦祥子主任に花束と記念品が贈られました.三浦主任は日本の脳波学発祥の地である東北大学で,長年,脳波検査を担当されて来ました.一時期は脳波検査を行える技師数が2名程度に減っていた時期もありましたが,現在は10名ほどに増えています.三浦さん,お疲れさまでした! 三浦主任は4月から,医学部保健学科で後輩検査技師の卵たちに,生理検査の指導にあたる予定とのことです.
この記念すべき日に,てんかん学分野からは2名が学位記を授与されています.
奥村栄一君は博士課程をご卒業し医学博士の学位記をもらいました.社会人枠での入学でしたので,金沢仙台間を往復する生活でしたが,成績優秀につき見事3年半での短縮枠卒業です.4月からは引き続き横河電機株式会社に勤務予定です.
中村美輝さんは修士課程をご卒業し障害学修士の学位記をもらいました.4月からは引き続き東北大学病院検査部で神経系を中心とする生理検査の仕事に従事する予定です.
パープル・デイはカナダで始まり世界に広がっている「てんかん啓発活動の記念日」です.パープル・デイに関する詳しい紹介文はこちらから.
事前に撮影した記念写真が公開されています.遠隔会議システムを通じて気仙沼市立病院脳神経外科の成田徳雄先生と横澤路子先生,スカイプを通じてNew Yorkから帰国直前の藤川真由助教もみえています.
国際臨床神経生理学会(ICCN)は4年に1度開催される脳波・脳磁図関連では世界最大の学会です.今回,当分野からは中里教授,神講師,大学院生の中村さんの3名が参加しました.写真は中村さんのポスターセッションの様子と,中村さんがTravel Awardをもらうためにパスポートをチェックしてもらっている瞬間です.
てんかんでは多くの場合、適切な薬剤治療で発作を抑制することが可能です。しかし1~3割の方は薬で発作を抑制できず「難治性てんかん」とよばれる状態です。このような患者さんでは、迷走神経刺激療法が適応となります。この治療は、直径5cm弱の本体から、左頚部の迷走神経にリード線をまきつける手術を行います。その後、迷走神経を毎日、間欠的に刺激することにより、てんかん発作の回数を減らしたり、発作の程度を軽くするものです。
欧米の各国では、2010年までに約6万人を超える患者がこの治療法を受けています。
今回、日本で迷走神経刺激療法を行える施設リストが公表されました。都道府県ごと「植込み実施施設(手術)」と「指導管理施設(刺激の調整など)」が病院名、診療科名、認定医師名とともに掲載されています。日本光電工業の下記サイト
(http://www.nihonkohden.co.jp/ippan/vns/index.html)へどうぞ。
東北大学病院では、脳神経外科の岩崎真樹助教が埋め込み手術を担当します。刺激の調整に関しては、岩崎助教に加えて、小児科の福與なおみ助教、てんかん科の中里信和教授、神一敬講師、柿坂庸介助教が担当しています。
東北大学病院では毎週水曜日の朝,放射線診断科,放射線診断科,脳神経外科などが合同で,てんかん画像カンファレンスを開催しています.てんかんの原因となる病変はMRIなどの画像で常に明らかになるとは限りません.画像判読は臨床情報抜きでは時に困難であり,放射線科医だけでなく,てんかん診療医との情報交換が有用です.
この日は3月で退職予定の高橋昭喜教授(矢印)を囲んで記念撮影を行いました.高橋教授の専門は神経画像診断であり,カンファレンスでは,本当にたくさんのことを学ばせていただきました.
国際てんかん連盟(ILAE)には,てんかん外科の精神医学的側面について討議する委員会(the Psychiatric Aspects of Epilepsy Surgery Task Force of the Neuropsychiatry Commission for the 2013-2017)があります.本日,ILAEのEmilio Perucca会長と同委員会の兼本浩祐委員長から連名の委嘱状が届き,藤川真由助教が同委員会の委員に就任することになりました.
現在,てんかん学分野においては,中里教授が国際診療ガイドライン委員会と国際分類委員会の委員を務めており,今回の藤川助教の委員就任とあわせて3つの委員会で活動を展開することになります.
全国てんかん協議会とは,全国のてんかんセンターが相互に緊密な連携を図り、全国的なてんかん医療の質の向上を達成することを目的として作られた組織です. 昨日より静岡市で全国てんかん協議会(http://epilepsycenter.jp)の2014年の年次総会(http://epilepsycenter.jp/aisatu/soukai/)が開催されています.本日の運営委員会において,2015年の年次集会は東京医科歯科大学脳神経外科の前原健寿教授が東京にて開催することと,2016年の年次集会は当分野の中里信和教授が仙台にて開催することが,それぞれ決定しました.
日本てんかん外科学会(http://plaza.umin.ac.jp/~jess/)は1978年に発足したペンフィールド記念懇話会を母体にして,2000年に発展的に改名された学会です.てんかんおよびそれに関連する脳神経外科的問題の研究の促進と、その成果の普及を図ることを目的としています。
今年度の大会は2月6日・7日の両日,大阪にて開催中ですが,来年の大会は当分野の中里教授を会長,東北大学神経外科学分野の冨永教授を副会長として,2015年1月15・16日に都市センターホテル(東京)にて開催されます.
このたび,東北大学の新規プロジェクト「研究大学強化実現構想」による「若手リーダー研究者海外派遣事業」の学内選考が行われました.てんかん学分野の藤川真由助教の提案する海外派遣研究計画は,これに見事,採択となりました.これをうけて藤川助教は,来る1月29日より3月17日までの約2ヵ月間,ニューヨーク大学に派遣されます.現地では包括てんかんセンターにおける心理士の役割を学ぶとともに,東北大学とニューヨーク大学との共同研究に着手する予定です.
本年3月、国際臨床神経生理学会(IFCN 2014)がベルリンで開催されます。若手研究者へのフェローシップに募集していた中村美輝さん(大学院修士課程2年)に対して受賞の連絡が届きました。中村美輝さんは現在、修士論文の最終審査待ちですが、この学会では研究内容を「Difference in sleep architecture between left and right temporal lobe epilepsy」として発表予定です。
月1回、てんかん症例検討会を開催しています。
医師・看護師問わず自由に参加いただけますので、興味のある方は奮ってご参加ください。
予定と詳しい案内はこちら(PDF)を御覧ください。