てんかん学分野・てんかん科 新着情報アーカイブ

2017.11.13

神一敬准教授が、ビデオ脳波モニタリングに関する国際ガイドライン委員会の委員に選出されました

このたび国際臨床神経生理学会(IFCN)と国際抗てんかん連盟(ILAE)では、「長時間ビデオ脳波モニタリング検査」に関するガイドラインを作成する合同の委員会を発足することになりました。日本からは、てんかん学分野の神一敬准教授を含む2名の委員が選出されました。
てんかん診療では外来診療のみでは診断がつかない場合、入院の上で「長時間ビデオ脳波モニタリング検査」を実施する必要があります。これまで東北大学病院てんかん科で実施してきた「長時間ビデオ脳波モニタリング検査」の実績が認められ、神一敬准教授の委員選出につながったと思います。
神一敬先生、委員就任おめでとうございます!

2017.11.4

心理士の小川舞美が日本てんかん学会で優秀ポスター賞を受賞

2017年11月2〜4日と京都で開催されていた第51回日本てんかん学会学術大会において,東北大学病院てんかん科心理士,小川舞美が優秀ポスター賞を受賞しました.演題は「日本語版 Epilepsy Stigma Scale の作成とその信頼性および妥当性の検討」です.てんかんでは病名というレッテルで,自分の可能性を制限してしまう方が少なくありません.これを客観的に評価する調査法は英語圏には存在しましたが,日本語で評価する手法はまだ確立されていませんでした.小川らは今回,日本語版スケールを作成して実際に使用し,その信頼性と妥当性を評価することができました.写真は表彰状(左)と,受賞直後の小川舞美(左)と藤川真由助教です.おめでとうございます!

表彰状 優秀ポスター賞

受賞直後の小川舞美と藤川真由助教

2017.9.15

菅野彰剛講師が生体医工学シンポジウムでベストレビューアワードを受賞

2017年9月15・16日と上田(信州)で開催された生体医工学シンポジウム2017において,菅野彰剛講師は「投稿・発表された論文に対し,懇切丁寧に査読意見を頂き,著者に対して極めて有用かつ多大な教育的配慮が認められました」という理由で,ベストレビューアワードを受賞しました.写真は表彰状(左)と,シンポジウムのポスターです.おめでとうございます!

表彰状 生体医工学シンポジウムベストレビューアーワーアワード

生体医工学シンポジウム2017@上田(信州)

2017.8.24

企業・地域支援者向け公開講座「知って安心、てんかんと就労」のご案内

来る2017年10月5日(木)16:00より、株式会社LITALICOと、グラクソ・スミスクライン株式会社の共催にて、企業・地域支援者向け公開講座「知って安心、てんかんと就労」を開催します。講師は東北大学病院てんかんセンターの中里信和教授と藤川真由助教、仙台市障害者就労支援センターの齋藤涼平氏です。参加者を交えたパネルディスカッションも予定されています。てんかんでは社会の誤解や偏見も多く、働く現場でも、多くの当事者が自分らしく働くことができない問題に直面しています。周りの人が正しい対応をとることにより、この問題を解決していきたいと考えています。公開講座のパンフレットと参加申込書は、こちらのPDFをご覧下さい。

2017.7.5

インドネシア・アルハイラート大学(他)との部局間協定締結式にて記念講演を行いました

2017年7月5日、中里信和教授と柿坂庸介講師が、インドネシア・パル市のアルハイラート大学ならびにアナプトラ病院を訪問し、東北大学医学系研究科との部局間協定締結式へ出席し、記念講演を行いました。アルハイラート大学ならびにアナプトラ病院にとっては初めての外国の研究機関との協定であり、その様子は地元の複数の新聞で大きく取り上げられるなど、関心の高さが窺われました。今後は、遠隔会議システムを用いた定期的な検討会や、留学生の交換などを通じた研究協力をすすめることで、交流を展開することとなります。

2017.6.16

第11回日本てんかん学会東北地方会のプログラム・抄録集が公開されました

第11回日本てんかん学会東北地方会が,和田一丸先生(弘前大学大学院保健学研究科)を大会長として,2017年7月15日に仙台市(江陽グランドホテル)で開催されます.プログラム・抄録集が公開されています.(こちら

2017.5.25

Biomagnetic Sendai 2017 が成功裡に終了しました

2017年5月22日から24日までの3日間、仙台国際センターにて、中里教授を会長としてBiomagnetic Sendai 2017が開催されました。この学会は、国際臨床脳磁図学会、日本生体磁気学会、日本脳電磁図トポグラフィ研究会の3学会の合同開催です。
生体の機能を電気と磁気で計測する技術に関する研究者が、基礎・臨床を問わず、また医学系・工学系を問わずに一同に介する貴重な機会となりました(写真1)。終了後のスタッフの集合写真も貼付します(写真2)。


(写真1)


(写真2)

2017.4.27

「Biomagnetic Sendai 2017」のプログラムが更新されました

2017.5.22〜24 仙台市で開催の「Biomagnetic Sendai 2017」は,国際臨床脳磁図学会,日本生体磁気学会,日本脳電磁図トポグラフィ研究会の3つの学会の合同です.シンポジウムおよび口演セッションのプログラムが公開されています.(こちら

2017.4.25

柿坂庸介講師が2016年度 The Best Teacher Awards を受賞しました

東北大学医学部では医学部教室員会とよばれる教授以外の医師で構成される組合があり、医学科5年生による小グループ制の臨床実習に参加した学生たちの投票による<The Best Teacher Awards>があります。趣旨としては「理想的な指導をしている先生を選んで表彰する」ものであり、2016年度の本賞には、てんかん学分野の柿坂庸介講師が選出され、本日、表彰式が執り行われました.投票した学生からは「放ったらかしにせず親身に指導をしてくれた」,「てんかんの基礎知識から実臨床に則した内容まで丁寧に教えてくれた」と言った声が聞かれました.てんかん科は全学生の約1/4程度しか実習を行っていませんので、全員投票による受賞はきわめて異例です。柿坂庸介先生,おめでとうございました!


受賞の柿坂庸介講師(左)と、投票した一人と推測される医学科6年生(右、本人の許可を受けて掲載)

2017.4.3

4月から新しいメンバーが加わりました。

てんかん学分野・てんかん科には、2017年4月から新しく5名のメンバーが加わりました。
医員として、上利大先生は広島市民病院からの国内留学です。神経内科専門医の即戦力です。同じく医員として、高山裕太郎先生は横浜市立大学からの国内留学です。脳神経外科専門医のこちらも即戦力です。精神保健福祉士の小川舞美さんは、今春、東北大学教育学研究科修士課程を卒業され、新たに病院スタッフとして心理社会評価面での活躍を期待しています。医学博士課程には中嶋恭彦さんが入学しました。放射線技師の資格をもち、脳磁図の研究を展開する予定です。障害科学修士課程には植田和さんが入学しました。今春、立教大学現代心理学部心理学科を卒業されました。てんかん患者さんを心理的・社会的にサポートする研究を行う予定です。
以上の5名を含むスタッフ・大学院生の紹介は、こちらをご覧下さい。

2017.3.29

博士課程卒業の平田(櫻庭)理絵さんが「日臨技学術奨励賞 最優秀演題賞」を受賞

日本臨床衛生検査技師会(日臨技)の宮島喜文会長より、第65回日本医学検査学会において平田(櫻庭)理絵さん(てんかん学分野博士課程卒業。現東北大学病院生理検査センター)が発表した演題「睡眠ステージが難治てんかん患者の頭蓋内脳波高周波振動の分布に与える影響」に対して、「日臨技学術奨励賞 最優秀演題賞」が授与されるとの通知がありました。表彰は本年6月17日、幕張メッセで開催予定の第66回日本医学検査学会の式典において執り行われます。平田(櫻庭)理絵さん、おめでとうございます!

2017.3.28

抗てんかん薬レベチラセタムは、化学物質過敏症の症状緩和にも有効か

柿坂庸介講師らによる投稿中の症例報告が、Journal of Medical Investigation に掲載されるとの通知が届きました。レベチラセタムが抗てんかん薬として投与された患者が、合併していた化学物質過敏症の症状まで劇的に改善したという1例報告です。
化学物質過敏症は本態性環境不耐症とも呼ばれ、ごく微量の薬物や化学物質の暴露により多彩な症状が出現する疾患です。原因は不明で、医学的な原因が存在するとの意見がある一方で、身体表現性障害の診断基準をも満たすことから、心因性と捉える見方も多いとされています。
抗てんかん薬レベチラセタムは、米国では1999年から、日本では2010年から使用が認可されました。シナプス小胞糖蛋白(SV2A)に結合し、グルタミン酸をはじめとした神経伝達物質の放出を抑制するというまったく新しい作用機序が提唱されています。
今回の症例報告では、レベチラセタムがなぜ化学物質過敏症に有効だったのかは証明できてはいませんが、レベチラセタムがグルタミン酸系の過剰活性化を正常化させることで化学物質過敏症の症状が緩和されたのではないか、と考察しています。なぜなら化学物質過敏症に関しては、NMDA受容体の過剰活性化などのグルタミン酸系の異常があるという報告や、身体表現性障害と診断される症例の一部にもグルタミン酸系の異常があるとの報告が、これまでなされているからです。
一例報告の場合、エビデンスの価値は高くありませんが、これまで原因不明とされていた化学物質過敏症の病態解明や、レベチラセタムの新たな可能性(ドラックリポジショニング)をさぐる端緒となりうるとう点で、貴重な報告と考えています。
柿坂庸介先生、おめでとう!

2017.3.27

仙台パープルデー2017「知って安心、てんかんと就労」が成功裡に終了しました

3月25日(土)にせんだいメディアテークにて、てんかん啓発イベントを開催し、約230人の参加者で賑わいました。今回は「就労」をテーマに、てんかんという病気の多様性と個々のニーズの幅広さを学びました。仙台を拠点として活躍中のアコースティックバンド「金子ヤスタカバンド」の金子さんとATSUSHIさんには、心に響くライブとご自身の体験から語る熱いメッセージを頂きました。ファッションコンテストでは、飛び入り参加やハプニングが満載の中、パープルを身にまとった出場者の方々に自分らしさや応援メッセージをアピールしていただきました。そして、パネルディスカッションでは、てんかんをもつ当事者は「自分の病気のエキスパートになり職場に伝え安心してもらうこと」、地域の就労支援事業所は「当事者の就労上の障害の解消だけでなく、その人が仕事に活かせる強みや能力も引き出しサポートを行う機関であること」、そして雇用主は「てんかんの多様性を理解し、個別のニーズに対応することで、安心して働く環境が提供できる」という多面的な重要性が話し合われました。日本てんかん協会宮城県支部やエフエム仙台をはじめとする沢山の方々のご協力とご支援に、実行委員会スタッフ一同感謝申し上げます。

3月25日 <プログラム概要>
てんかんとは?(東北大学病院てんかんセンター長 中里信和)
てんかんと就労(同院てんかん科 藤川真由)
金子ヤスタカバンド ライブ&トーク
Mr & Ms Purple ~Sendai Purple Collection~
パネルディスカッション「てんかんと就労」
 ・日本てんかん協会宮城県支部 武田彩氏
 ・金子ヤスタカバンド 金子ヤスタカ氏
 ・仙台市障害者就労支援センター 齋藤涼平氏
 ・東北大学てんかん学分野准教授 神一敬氏
 ・東北大学病院医療ソーシャルワーカー 大竹茜氏

総司会:エフエム仙台アナウンサー
展示コーナー:株式会社特殊衣料、就労支援事業所、日本光電東北株式会社、日本てんかん協会宮城県支部


当日のパンフレット
 
東北大学
てんかん啓発サークルPIE
 
中里教授の講演

金子ヤスタカバンド
 
ファッションコンテスト
 
パネルディスカッション
 

2017.3.16

パープルデーウィークが間近です!【予告編2】

3月25日に世界的なてんかん啓発活動「パープルデー」イベントを仙台で開催します.当日まで,東北大学病院内外で「パープルデーウィーク」を展開します.以下のとおりです.

★第一弾
3月21日から26日まで,東北大学病院1Fホスピタルモールに,パープルデー展示コーナーを設置します.てんかんが学べるポスターや資料を掲示します.

★第二弾
3月22日(水)14:30~14:50に,Datefm エフエム仙台の番組「J-SIDE STATION」に生出演決定!東北大学病院てんかんセンター長の中里信和教授がてんかんの多様性と就労の重要性を語り,東北大学てんかん啓発サークルPIEの酒井明日人君と宮本潤君が学生サークル結成秘話について熱く語ります.

★第三弾
3月22日(水)に15:30-16:00に,東北大学病院ホスピタルモールで,通行人向けの教室を開きます.題して,「廊下でふらっと医学教室 知って安心、てんかんと就労」.ラジオ出演からの院内イベントです.ふらっとお立ち寄りください.

イベントはすべて、一般参加が可能です。

【Purple Day関連リンク】
世界のパープルデー本部HP http://www.purpleday.org/
日本の全国パープルデー実行委員会HP http://purpleday-jp.net/
エフエム仙台HP http://www.datefm.jp/purpleday/

2017.3.2

日本てんかん学会第54回学術集会(2020年)の会長に、中里教授が選出されました

本日開催の日本てんかん学会理事会にて、第54回学術集会の大会長には中里信和教授が推挙され、全員一致により可決されました。開催日は2020年10月8日(木)~10日(土)、会場は仙台国際センターの予定です。

2017.2.16

Biomagnetic Sendai 2017 の演題募集が開始されました

本年5月22日(月)から24日(水)の3日間、仙台国際センターにて、第6回国際臨床脳磁図学会 (ISACM)、第32回日本生体磁気学会、第34回日本脳電磁図トポグラフィ研究会 (JSBET)の3学会を合同開催いたします。3学会に共通するのは、脳や心臓など生体の電気的活動を、電圧計測と磁気計測で非侵襲的に解析する研究がテーマとなっている点です。医学生理学分野では、てんかんなどの脳疾患の診断、大脳・脊髄の機能マッピング、心臓の虚血や不整脈の診断にも応用されています。高感度磁気センサの開発、磁気シールド技術の開発、電圧や磁場の測定から生体信号の起源を推定する手法など、理工学や数学などの研究者も参加しており、きわめて学際的な学会です。仙台の5月の下旬は、新緑の美しい魅力的なシーズンです。本大会に国内外から多くの方々が参加されるよう “magnetic(ひとを引きつける)” の言葉を使って、 “Biomagnetic Sendai 2017” の名称を使わせていただきました。学会の概要および演題申込み等は、こちらからよろしくお願いします。

2017.2.16

今年も仙台パープルデー 開催します!【予告編】

世界的なてんかん啓発活動「パープルデー」イベントを開催します.仙台でのイベントも3回目になりました.今年のテーマは「就労」と「パープルなファッションコンテスト」.お仕事をしている人,これからお仕事を考えている人,同僚の方,雇用主の方...必見です!みなさん奮ってご参加下さい.概要は以下の通りです.

日時:2017年3月25日(土)13:00 開場 13:30開演
場所:せんだいメディアテーク 1階 オープンスクエア
参加費:無料,予約不要,どなたでも参加できます.
主催:東北大学病院てんかんセンター
問い合わせ先:022-717-7343(東北大学てんかん学分野医局)

主な内容:パープルデーの紹介,てんかんの基礎知識,てんかんと就労,パネルディスカッション,仙台パープルコレクション,バンド演奏など

パープルデー2017案内
詳しいご案内はこちら(PDF)

2017.2.1

「神経電磁気生理学寄附講座」が新設されました

株式会社リコーからの寄附により、本日「医学系研究科 神経電磁気生理学寄附講座」が新設されました。これによって、脳波と脳磁図を組み合わせた新しい脳機能診断法の研究開発を行います。新講座の教員は、中里信和教授(兼任)、神一敬准教授(兼任)、菅野彰剛講師(専属)、柿坂庸介講師(兼任)、藤川真由助教(兼任)となります。寄附講座の新設にともない「加齢医学研究所 神経電磁気生理学分野」は終了となります。

2017.1.20

Biomagnetic Sendai 2017 の概要がHPで確認できます

本年5月22~24日、仙台市において国際臨床脳磁図学会、日本生体磁気学会、日本脳電磁図トポグラフィ研究会が合同開催となります。合同学会の名称は「Biomagnetic Sendai 2017」。演題募集は間もなく開始予定です。最新情報は大会ホームページより確認いただけます。