てんかん学分野・てんかん科 新着情報アーカイブ

2010.12.31

JSBET2010の「ギャラリー&句会」 がオープンしました

画像:jsbet

11月に開催された第27回日本脳電磁図トポグラフィ研究会では,鴫原良夫先生(大阪市立大学医学部)がオフィシャルカメラマンとして活躍されました.いくつかの写真がウエブサイトにアップされました.左のサイドバーの「神経電磁気生理学分野>27th JSBET 2010」をクリックしてお入り下さい.

JSBET 2010の写真ギャラリーの中には,柿木隆介先生(ホトトギス派,岡崎生理学研究所)が選者となって開催された句会での入選作も掲載されています.

鴫原先生,柿木先生,大会を盛り上げていただき,ありがとうございました.お陰様で,大変に思い出深い会となりましたことを御礼申し上げます.

2010.12.24

第2回東北てんかんフォーラムの御案内

第2回東北てんかんフォーラムは平成23年1月29日(土)午後4時30分より,江陽グランドホテル(仙台市青葉区)で開催されます.

特別講演には福智寿彦先生(医療法人福智会すずかけクリニック理事長・院長)をお招きして,「地域のてんかん医療連携」と題するお話を頂戴する予定です.福智先生は先日,岡山で開催された日本てんかん学会総会のシンポジウムにおける講演で,多くの聴衆から絶賛されました.本フォーラムでも,これからの東北地方における医療連携を考える上で示唆に富むお話を頂戴できるものと期待されます.

特別講演に先立って,小児てんかんのキャリーオーバー問題について討論を持つ予定です.医療関係者の皆様,どうぞ奮ってご参加下さい.

会の案内状(PDF)はこちらから

2010.12.22

研究分野名の変更が承認されました

本日開催の医学系研究科・医学部教授会において来年度の研究分野名の変更に関する協議が行われました.運動機能再建学分野も,平成23年4月1日付で新しく「てんかん学分野」に変更となることが了承されました.

2010.12.21

迷走神経刺激装置の埋め込み術を実施中です

迷走神経刺激とは,抗てんかん薬によっても従来の手術法(切除術・離断術)によっても,てんかん発作が消失しない患者さんに対し,頸部の迷走神経に電極をまきつけて刺激することにより,発作回数を減らす治療法です.現在,東北地方でこの手術を実施できる資格をもつ医師は,東北大学病院脳神経外科の岩崎真樹助教だけです.すでに東北大学病院ではこの装置を留置する手術が実施されております.患者さんからの手術適応等に関する相談は,東北大学病院脳神経外科の岩崎真樹助教,もしくは東北大学病院てんかん科の中里信和教授・神一敬助教まで.外来診察を予約した上でご相談下さい.医師からの相談は,電話もしくは電子メールでも構いません.

2010.12.20

2011年1月以降の「てんかん症例検討会」の御案内

画像:how2get2cafe

年が明けて2011年の最初の「てんかん症例検討会」は1月15日15:00より開催です.会場は新しくなった4号館2階の通称「てんかん科 Cafe」となりますので,お間違えの無いように.

御案内の【PDFはこちら】から.

2010.12.17

全学教育「体と健康」に対する学生さんの感想文

昨日の中里の講義「全学教育・体と健康 II(ビデオでみる「若者が意識を失うとき」)」を終えて,出欠確認を兼ねた感想文から,印象に残ったものを列挙します.

講義では,てんかんの実例を挙げながら,疾患名は有名でも実態は誤解されていることが多いことをお話ししました.一般の人たちのみならず,実は医師や医療従事者にも誤解が多いため,正しい治療を受けられない患者さんが多数いる可能性につても触れました.有病率1%ですから,学生さんの中にも患者さんはいると推測されます.正しい知識が,疾患の正しい治療につながります.てんかんでも普通の生活をおくることができる場合が多いことを理解してもらいたいと思います.

学生さんのコメントの数々に,まずもって御礼いたします.このようなコメントが教師のやる気の源泉となるのです.

  • てんかんという病気について全く知らなかったが,発作のビデオで症状について少しわかった.新しい治療法が次々と開発されているようなので,正しい治療を受ければなおる病気だとわかった.
  • 身近な病気であるのに,てんかんがこれ程までに一般に認知されていない,正しい知識が浸透されていないことを,非常に驚いた.
  • 聴いている人に興味を持たせ,かつわかりやすいパワーポイントは,とても良かったです.他の病気においても,誤解,偏見はあるものだと考え,自分もそういうものを持っていないとは言えないかもしれない.そういうことを考え,病気というものを考えていきたいと思いました.
  • 医学が完全ではないこと,しかし医学は着実に進歩しているのだということが実感できた.
  • てんかんという病気があるのは知っていましたが,精神的なものでしかないと思っていたので,手術で治ることもあることをはじめて知って驚きました.
  • Joy Division の Ian Curtis も,てんかんだったらしい.痙攣以外の発作があるなんて,知りませんでした.(※中里コメント: Ian Curtis のことは知りませんでした.教えてくれてありがとう.Wikipediaに少し詳しく書いてありましたね)

最後に,アドバイスを一言.欠席のかわりに友達に代返・代筆を依頼する手法は古くから有名ですね.ただし,依頼する場合の注意としては,学籍番号と氏名を一致させること,氏名の漢字を間違えないこと,明らかに同じ人とわかる字体で書かないように依頼すること.昨日の出欠表で,本人ならば絶対に間違えないと考えられるミスが認められた場合には,欠席とみなしましたので,あしからずご了承下さい.次回の出欠確認に際しては,こちらの技法をより向上させる予定です.

2010.11.29

医学科4年次「選択制統合型講義・演習」のスライド

画像:M4_lecture

本日の講義のスライドは,ここをクリックしてダウンロードできます.ファイルを開くパスワードは,講義の最後にお伝えします.

2010.11.26

大学院生の二次募集について

東北大学大学院医学系研究科では,平成23年度(第2次)の大学院生の募集を行っています.申請の受付期間は本年の12月6日~10日までです.今回の募集対象となるのは,医科学専攻博士課程(医学履修過程)および医科学専攻修士課程障害科学専攻博士課程(前期2年の課程)です.

募集の詳細は,左のサイドバーの「大学院生募集」からどうぞ.

運動機能再建学分野(てんかん科)では,てんかん・脳波・脳磁図に関連した研究者を広く募集しています.出身学部は理科系のみならず文科系でも大歓迎です.てんかんをとりまく多くの問題にとりくむために,幅広い分野の若手を募集しております.興味のある方は,直接,中里まで御連絡下さい.

パンフレットはここ(PDFはこちら)を入れる

2010.11.09

JSBET10のプログラム・抄録集が完成です

画像:jsbet_cover

11月18-19日に松島で開催される第27回日本脳電磁図トポグラフィ研究会グラフィ研究会(JSBET10)のプログラム・抄録集が完成しました.PDF版(758KB)はこちらをクリックして下さい.

2010.11.05

柏市で講演を行いました

柏市で開催の第2回 Epilepsy Management Meeting において,中里が講演を行いました.

演題名は,「てんかん診療の転換期」です.

講演に続いて,千葉大学の峯清一郎先生が提示した症例について,治療に関する検討会が催されました.患者さんの運命を左右しかねない事項ですので,忌憚のない意見が交わされ,きわめて意義深い検討会となりました.

2010.10.29

神戸で開催の国際臨床神経生理学会で講演しました

神戸のポートピアアイランドにおいて,4年ごとに開催されている国際臨床神経生理学会が開催中です.2日目の脳磁図臨床応用に関するシンポジウムにおいて,中里が全体の司会と,トップバッターでの講演を行いました.

演題名は,「Practical reasons for applying MEG clinically(脳磁図を臨床で使う実際的理由)」です.

内容としては,脳磁図が頭部導電率の不均一性の影響を受けにくいために空間解像度が高く,脳機能マッピングや,てんかん診断にきわめて有用である,というものです.

中里の発表に続いて,5名の演者が講演を行いました.

2010.10.28

日本脳神経外科学会総会で講演しました

日本脳神経外科学会総会が福岡で開催中です.2日目のランチョンセミナーにおいて,中里が招待講演を行いました.

演題名は,「転換期を迎えた『てんかん診療』 ~モニタリング・新薬・手術~」です.

日本のてんかん診療は,まさに転換期を迎えつつあります.

第一に,本年4月から保険適用が認められた長期間ビデオ脳波モニタリングの導入です.発作の抑制できない難治性てんかん症例に関しては,積極的な入院検査が望まれます.発作をとらえることによって,外来診療とは比べ物にならないほど高い精度での診断が可能となるからです.

第二に,新薬の導入です.新薬といっても日本以外の諸外国では10年も前から使われている薬ですが,日本は認可が下りるまでの時間が長いため,ようやく,といった感じです.新薬は,これまでの薬にくらべて効果が高いだけでなく,副作用が少ないという利点があります.この先数年で,てんかんの薬物治療は大きく変化すると期待されます.

第三に,新しい手術治療の進歩です.これまでの焦点切除術だけでなく,脳梁離断や半球離断などの神経回路の異常を絶つ手術が,どんどん進歩しています.さらに,迷走神経刺激術の導入にも大きな期待が寄せられています.

こうした新しい時代を迎えつつある「てんかん診療」ですが,専門医だけでは国内100万人の患者さんのすべてをカバーすることはできません.一般の脳神経外科医も,てんかん診療を行う必要があり,そのためには常に最新知識を取り入れていく必要があると考えます.

2010.10.27

手術を受けた豪ラグビー界「キング」(きょうのてんかん,中里信和)

画像:Wally Lewis

【原文】

I felt tired and sore and a bit unsteady, but I mostly felt relieved and quite excited. I was confident I'd begun a new, better life.

【意味】

少々疲れて痛むしフラフラもしたけれど,何よりホッとして興奮したよ.これから新しい人生,より良い人生が始まるんだと,確信したからね.

【説明】

ウォーリー・ルイス(Wally Lewis 1959年12月1日生まれ)は,オーストラリアのラグビー界のスター選手・名コーチ.あだ名は「キング」あるいは「ラング・パーク(ラグビー競技場)の帝王」.オーストラリアの国民的ヒーローと言われています.日本で言えば,王貞治,長嶋茂雄,イチロー,大鵬,山下泰裕,といったところでしょうか.

2006年11月30日,ルイスはテレビでスポーツ解説の最中に,てんかん発作を起こしてしまいました(この続きは,左のサイドバー「きょうのてんかん」からお入り下さい).

2010.10.26

出江紳一先生(肢体不自由学分野)が雑誌「臨床神経生理学」の奨励論文賞を受賞します

出江紳一先生(東北大学大学院医学系研究科肢体不自由学分野)が筆頭著者として,日本臨床神経生理学会の機関誌「臨床神経生理学」に昨年に掲載した論文が,このたび同学会の奨励論文賞を受賞することになりました.表彰式は本年11月1日の神戸で開催される年次総会の中で行われます.対象論文は,「脳深部磁気刺激用マルチコイルの設計」.出江先生,おめでとうございます.

出江紳一,高木敏行,永富良一,中里信和,八島芳信,阿部利彦:脳深部磁気刺激用マルチコイルの設計,臨床神経生理 37: 1-9, 2009

2010.10.25

植松貢先生(小児科)の論文が雑誌 Epilepsy Research に掲載されました

画像:Uematsu

東北大学小児科の植松貢先生が筆頭著書となる論文が,てんかんの専門誌 Epilepsy Research のオンライン版に掲載されました.

片側巨脳症は乳幼児てんかんの原因となる病気で,放置すると進行性に悪化する場合が多いため,最近では早期に外科的治療が行われるようになりました.この論文では脳血流量を調べるSPECT検査と,脳の糖代謝を調べるPET検査との比較との間に興味深い差異が認められることを報告しています.この違いは,手術の成績を予測できる可能性もあり,臨床的にも重要な研究結果と結論づけられています.

Uematsu M, Haginoya K, Togashi N, Hino-Fukuyo N, Nakayama T, Kikuchi A, Abe Y, Wakusawa K, Matsumoto Y, Kakisaka Y, Kobayashi T, Hirose M, Yokoyama H, Iinuma K, Iwasaki M, Nakasato N, Kaneta T, Akasaka M, Kamei A, Tsuchiya S: Unique discrepancy between cerebral blood flow and glucose metabolism in hemimegalencephaly. Epilepsy Res 2010 [Epub ahead of print](新しいウィンドウで表示)

2010.10.20

メルボルンで講演を行いました

明日の21日より,オーストラリアのメルボルンにて,4年ごとに開催のアジアオセアニアてんかん学会が開幕です.大会に先立って開催された「てんかん外科治療」のワークショップにおいて,中里が招待講演を行いました.

話題は「脳磁図を用いた手術前診断」です.

日本を除くアジア諸国で,脳磁図による臨床検査が行える施設は,中国に数箇所,台湾と韓国にそれぞれ1施設だけときわめて限られています.しかし脳磁図に関する研究は論文発表などで知っている先生方も多く,発表後の質問もたくさん頂戴しました.講演に続くワークショップの中では,手術適応を考える症例検討会が開催されたのですが,脳波所見をどう判読するかで大変に盛り上がりました.もし脳磁図検査が行えれば・・・という症例もあり,貴重な意見を交換できました.

Nakasato N: Magnetoencephalographic evaluation of neocortical epilepsy and eloquent cortical function 8th AOEC, Clinical Epilepsy Workshop on Epilepsy Surgery in Neocortical Epilepsy(新しいウィンドウで表示), October 20, 2010, Melbourne (Invited Lecture)

2010.10.16

岩崎先生が,研修セミナーで講演を行いました

日本てんかん学会が岡山で開催中です.第5回てんかん学研修セミナーで,脳神経外科の岩崎真樹先生が「小児てんかんの手術適応」と題する講演を行いました.

この研修セミナーの対象者は,日本てんかん学会の会員・非会員をといません.開催の趣旨によれば,「日本てんかん学会研修到達目標に従って,小児てんかんと成人てんかんの診断と治療,てんかん外科,基礎神経科学の5分野について,基本的知識を重視し,ガイドラインも踏まえて,クイズ形式なども交えてビデオ供覧や症例呈示して実例から学ぶ点を重視し,各分野別の年毎のテーマについて研修を行うことを基本方針とします」となっています.

2010.10.14

東北大学病院てんかん科が,日本てんかん学会研修施設に認定されました

画像:shisetsu

日本てんかん学会が岡山で開催中です.学会が今年から専門医制度に基づく「研修施設」の制度を開始しましたが,東北大学病院てんかん科は,初年度においてこの施設に認定されました.

2010.10.14

中里が,てんかん専門医指導医に認定されました

画像:shidoui

日本てんかん学会が岡山で開催中です.学会が今年から「研修施設」の制度を開始しましたが,中里が初年度においてこの資格を附与されました

2010.10.10

日本てんかん協会で講演を行いました

秋田市で開催された(社)日本てんかん協会の第18回東北ブロック大会において,中里が「てんかん治療の最前線」と題する講演を行いました.

講演に先立って企画されたシンポジウムでは「子供から大人へ,成人てんかんを何処で誰が診るべきか?」というタイトルで,沢石由記夫先生(秋田県立医療療育センター副センター長),小畑信彦先生(秋田県立リハビリテーション・精神医療センター病院長),金山隆夫先生(笠松病院副院長)によるご発表と討論がありました.日本のてんかん医療を考える上で重要なテーマであり,中里の講演の中でもこれに関する私見を述べさせていただきました.伝えたかったメッセージは「てんかんのさまざまな問題や,特に難治性てんかんを,ひとりの医師ですべてカバーするのは不可能.複数の診療科がチームとして診るのが理想.医師だけでなく,看護師・薬剤師・ソーシャルワーカーも含めたコメディカルとの連携も重要」でした.

講演のあとはたくさんの質問を頂戴しました.質疑応答の際に,ところどころで拍手も頂戴して,大変に感激しました.

2010.10.09

東北のてんかん治療を考える会が開催されました

画像:tohokuep

東北大学病院で月1回開催の「てんかん症例検討会」の特別企画として,グラクソ・スミスクライン(株)の主催による「東北のてんかん治療を考える会」が開催されました.最初の講演は東北大学神経外科学分野助教の岩崎真樹先生による『小児てんかんの内科的治療と外科的治療 ~東北大学での経験から』,次の特別講演には京都大学脳神経外科准教授の三國信啓先生をお迎えし,『脳機能を意識した脳神経外科手術 ~てんかん手術を中心として~』.東北地方の各県から,当初の予想を超えた多くの先生に参加していただきました.

2010.10.08

「ナーシングプラザ.com」に掲載されました

「ナーシングプラザ.com」は,ナース・看護師・医療・福祉の情報サイトとして,インターネットを通じたナーシングの情報交流に貢献しています.東北大学病院てんかん科が取材を受け,10月号のコラムに,「てんかん治療への意識向上を目指して」と題した記事が掲載されました.

サイトを見るには,ナーシングプラザ.com(新しいウィンドウで表示)をクリックして,左上の「コラム」のボタンからどうぞ.

2010.10.01

大学院生が入りました

医科学専攻博士課程(医学履修課程・社会人選抜)に奥村栄一君が入学しました.金沢大学工学部と同修士課程を卒業した社会人であり,脳磁図や脳波の信号源解析が専門です.てんかん診断・脳機能マッピングにおいて,工学的手法も駆使しながら大活躍してくれるものと期待されます.

2010.10.01

脳波専属の技師さんが3名に増えました

本日新たに,てんかんモニタリングユニットを担当する脳波専属の臨床検査技師さん1名が加わりました.経験豊富で即戦力となります稲見正彦さんです.これで合計3名体制となり,来月にはさらに,もう1名が加わる予定です.

2010.09.28

抗てんかん薬は自殺リスクと関連せず(きょうのてんかん,神 一敬)

【原文】The current use of antiepileptic drugs was not associated with an increased risk of suicide-related events among patients with epilepsy, but it was associated with an increased risk of such events among patients with depression and among those who did not have epilepsy, depression, or bipolar disorder.

【意味】抗てんかん薬の服用は,てんかん患者における自殺関連事象リスクの上昇とは関連していなかった.しかし,うつ病患者や,てんかん・うつ病・双極性障害のいずれでもない患者においては,自殺関連事象リスクの上昇と関連していた.

【説明】てんかんの患者さんにおける自殺リスクに関してはこれまで多くの報告があります.てんかんの早期発症・女性患者・精神疾患の合併・側頭葉てんかん・不十分な経過観察などがてんかん患者さんの自殺リスクに関連すると言われています.特にうつの合併がてんかんの患者さんに多いことは広く知られており,自殺と関連する重要な要因です(この続きは,左のサイドバー「きょうのてんかん」からお入り下さい).

2010.09.28

講義室の変更

画像:cloud

中里による「障害科学前期課程(修士)医学概論」の部屋が変更となります.医学部4号館2F(運動機能再建学分野)にお越し下さい.

聴講スペースには若干の余裕があります.追加聴講を希望される方は,あらかじめ,717-7343(渡辺)までご連絡下さい.

※2010.9.28 13:30~ クラウド時代の医学研究 I. 文献検索法

※2010.11.2 13:30~ クラウド時代の医学研究 II. 英文執筆法

※2010.11.30 13:30~ クラウド時代の医学研究 III. ウエブサイト管理法

講義には,無線LAN対応のPCを持参していただくと,より快適です.もちろん,手ぶらでも構いません.

2010.09.28

JSBET2010の演題締切が延長されました

第27回日本脳電磁図トポグラフィ研究会の演題締切は,2010年10月18日(月)正午まで,に延長されました.

ウエブサイトには,左のサイドバー「神経電磁気生理学分野>27th JSBET2 2010」,もしくは下記の画像をクリックして下さい.

画像:jsbetcover

2010.09.27

追憶の旅に誘う側頭葉てんかんの発作(きょうのてんかん,岩崎真樹)

画像:oliver sacks

【原文】This confirmed that she was indeed having temporal-lobe seizures, which, as Hughlings Jackson guessed and Wilder Penfield proved, are the invariable basis of “reminiscence” and experiential hallucinations.

【意味】彼女が側頭葉てんかんの発作を持っていることは,これ(脳波)のおかげでしっかり確認できた.Huhgling Jackson が推測し,Wilder Penfield が証明したことだが,側頭葉てんかんでは「回想」あるいは「体験したことの幻覚」が,発作の変わらぬ基盤なのだ.

【説明】「レナードの朝」の原作で有名なオリバーサックスの短編から取り上げました.この回想(Reminiscence)と題された短編には,側頭葉てんかんの患者さんが,すでに忘れていたはずの幼い頃の音楽の記憶を体験する事実が描かれています(この続きは,左のサイドバー「きょうのてんかん」からお入り下さい).

2010.09.25

青森で講演しました

青森県立中央病院の先生方のお招きにより,第1回まるめろ脳神経疾患セミナーにおいて,中里が講演を行いました.タイトルは「日本と東北の包括的てんかん医療を考える」.

スライドの一部はPDF(14.6MB,パスワード必要)としてダウンロードできます.パスワードは講演の最後でお伝えしたものです.

2010.09.24

塩釜医師会で講演しました

塩釜医師会生涯研修会のお招きにより,中里が講演を行いました.タイトルは「転換期を迎えた「てんかん診療」~モニタリング・新薬・手術~」.

スライドの一部はPDF(13MB,パスワード必要)としてダウンロードできます.パスワードは講演の最後でお伝えしたものです.

2010.09.23

Medical Tribune に掲載されました

画像:logo

Medical Tribuneは1968年創刊の国際医学新聞・総合医学ジャーナルです.2010年9月23日号に「東北大学が,てんかんセンターを開設」という記事が掲載されました.まだ正式には「てんかんセンター」を名乗っているわけではないのですが,新しくモニタリングユニットを稼動させて「本格的なてんかんセンターを目指す」ということで,ご理解いただければ幸いです.記事は50ページ目の全体が使われており,「施設・研究室訪問」というコラムの扱いです.

記事のPDFをダウンロードするには,下記の画像をクリックして下さい.

画像:medical tribune

2010.09.21

発作の「卵」は誰のどこにでもある?(きょうのてんかん 岩崎真樹)

【原文】Rare microseizures observed in control patients suggest that this phenomenon is ubiquitous, but their density distinguishes normal from epileptic brain.

【意味】健常なひとでも「微視的な」発作が稀に観察された.これは微視的なてんかん発作自体は普遍的な現象であり,正常脳とてんかん脳の違いは微視的てんかん発作の「密度」であることを示唆する.

【説明】これは表面積が一千分の一平方ミリ程度しかない「微小電極」と,表面積10平方ミリ程度の通常の電極を組み合わせて,脳の表面から脳波を記録した研究です.てんかんの患者さんと,てんかん以外の目的で電極を挿入した患者さんで比較をしています(この続きは,左のサイドバー「きょうのてんかん」からお入り下さい).

2010.09.18

ペンフィールド先生の,進路での悩み(きょうのてんかん 中里信和)

画像:No man alone

【原文】Should I consider medicine? No. I would be a failure, I was sure. Too bad! I liked the woods and football. But I aslo liked English poetry and, of course, physics, and then there was biology. My mind kept going in a circle.

【意味】医学を志すべきか? いや,きっと失敗するに違いない.ひど過ぎる! 自分が好きなのは森やフットボール.英詩も,物理学も,生物学も・・・ 心は堂々めぐりだった.

【説明】ワイルダー・ペンフィールド(1891-1976).てんかんを志す医師なら誰もが知っている名前.近代てんかん外科を立ち上げた巨人.麻酔を行わずに覚醒状態で脳を電気的に刺激し,大脳の機能マッピングを行ったことでも有名.彼がプリンストンの学生だった頃,将来の進路を悩んでいた時の図書館での回想の様子です.ちょうど今から100年程前の話です.結局ペンフィールドは医学を志すわけですが,その後の彼の活躍には物理学も生物学もきわめて重要な役割を果たしたことを私たちは知っています.フットボールも役立ったはずですし,きっと英詩も.この一節は,彼の自叙伝「No Man Alone(何事も,ひとりではできない)」からです(この続きは,左のサイドバー「きょうのてんかん」からお入り下さい).

2010.09.17

ついに新薬がそろいました

本日,イーケプラ(薬品名レベチラセタム)が日本国内でも発売となりました.欧米や他のアジア諸国に比べても遅れている日本の抗てんかん薬のラインナップですが,ようやくこれで一段落です.

・商品名イーケプラ(薬品名レベチラセタム),2010.9.17発売,発売元は大塚製薬(新しいウィンドウで表示)ユーシービージャパン(新しいウィンドウで表示)

・商品名ラミクタール(薬品名ラモトリギン),2008.10.16発売,発売元はグラクソ・スミスクライン(新しいウィンドウで表示)

・商品名トピナ(薬品名トピラマート),2007年9月26日発売,発売元は協和発酵キリン(新しいウィンドウで表示)

・商品名ガバペン(薬品名ガバペンチン),2006年7月26日発売,発売元はファイザー(新しいウィンドウで表示)

2010.09.17

キャシディからエリザベス女王に花束(きょうのてんかん 中里信和)

画像:queen

【原文】Hi, my name is Cassidy Megan. I’m nine years old and I have epilepsy. I started Purple Day because I wanted to tell everyone about epilepsy, especially that all seizures are not the same and that people with epilepsy are ordinary people just like everyone else. I also wanted kids with epilepsy to know that they are not alone.

【意味】キャシディ・メイガン,9歳,てんかんです.パープル・デイ活動を始めた理由は,みんなに「てんかん」を知ってもらいたかったから.とくに知って欲しいのは,発作は一人一人で種類が違うこと.それから,てんかんを持つ人も,持たない人と同じ普通の人間だということ.それから,てんかんの子供たちに,ひとりじゃないよと教えたいのです.

【説明】キャシディ・メイガンが始めたパープル・デイ(Purple Day)活動のホームページには,エリザベス女王がカナダのノバスコシアを訪問した時に,キャシディが女王を花束で迎える写真が掲載されています.この活動を2008年に始めたきっかけは,彼女自身が「てんかん」で悩んだことにあります.てんかんに対する偏見を取り除き,多くの人に病気について知ってもらい,また自分がてんかんだという患者さんに,仲間がいることを伝えたかったから,と書かれています.キャシディのアイディアを,ノバスコシアのてんかん協会が取り上げて,キャンペーンを開始したのです(この続きは,左のサイドバー「きょうのてんかん」からお入り下さい).

2010.09.16

直前案内:第7回てんかん症例検討会(9月18日午後3時~)

画像:epilepsy_conference

第7回てんかん症例検討会を

9月18日(土) 15時~ 東北大学病院 西11階病棟 セミナー室

にて開催いたします.

申し込み等は不要です.どなたでもお気軽にご参加ください.お車でお越しの方に外来駐車場の無料券をご用意しておりますので,当日会場でお申し出ください.なお,数に限りがございますのでご了承ください.

今回は4症例を供覧予定です。他にもご提示いただける症例がありましたら、ご連絡よろしくお願い申し上ます.

また今回は日本光電工業(株)のご好意により,迷走神経刺激装置のデモ製品をお借りしましたので,みなさまにご紹介申し上げます.

パンフレットはこちら(PDF)から

2010.09.16

雑誌 Clinical Neurophysiology (Elsevier) に柿坂先生の論文が受理されました

かねてより投稿・改訂中だった柿坂先生を筆頭著者とする論文が,雑誌 Clinical Neurophysiology (Elsevier) にアクセプトされました.ローランド棘波の局在が,良性のもの(BECCT)とそうでない経過をたどる群の間では異なる,という内容の脳磁図関連の研究です.

Kakisaka Y, et al.: Somatotopic distribution of peri-rolandic spikes may predict prognosis in pediatric-onset epilepsy with sensorimotor seizures. Clin Neurophysiol (in press)

追加情報:名誉なことに,Editorial付きでの掲載が予定されているとのこと!

2010.09.16

留学中の柿坂庸介先生からのお便りです

クリーブランドクリニックてんかんセンター留学記 Vol. 1

私は2010年の3月よりアメリカのオハイオ州にあるクリーブランドクリニックのてんかんセンターに留学をさせていただいている東北大学小児科の柿坂庸介です.クリニックのあるクリーブランドは五大湖のひとつエリー湖南岸にあります.クリニックには多くの日本人留学生がおり,近所に住んでいる日本人の約半分がクリニックの関係者です.クリニックに関する情報から日常生活に関連する種々の疑問までこの先達に大いに助けられ,家族四人(妻と3歳男児,1歳女児)がなんとかこの異国の地でやっていけていると感謝する日々です.

私がクリニックで主たる業務としているのは脳磁図(MEG)に関連する臨床検査の解析と研究です.東北大学からは先に岩崎真樹先生(脳神経外科),神一敬先生(てんかん科)の両先生が既にこのMEGセンターでお仕事をされ私が3人目の留学生です.この地にきてはや6カ月が過ぎようとしていますが,月10-15例の脳波脳磁図検査の解析報告業務を中心に,神先生から引き継いだ深部電極(stereotactic EEG)と脳磁図の同時記録の研究や,本クリニックで多くの研究者の手引きとなる脳磁図マニュアル作成などの業務を行っております.研究に関しては一筋縄では行っておりませんがslow but steadyで進んでおり(と自分では信じております),今後のレポートで少しでも成果が御報告できればと思っています.

「クリーブランドは春夏秋は最高だよ」と皆さん口をそろえて言います(冬については皆一様に口を閉ざすところに少しばかり恐怖を覚えていますが….).仙台に楽天があるように,クリーブランドにはインディアンスという大リーグのチームがあります,成績は芳しくありませんが.思い出深いのはシアトルマリナーズのイチローがここクリーブランドにやってきたときに試合を見に行ったことです.このときちょうどニューヨーク州のロチェスター大学に留学されている東北大学泌尿器科の山下先生のご一家も当地に見え一緒に観戦しました.山下先生とはかつて八戸市民病院で一緒に仕事をさせていただいたことのある先輩です.全員が「生イチロー」は初めてだったので大興奮しました.ただしこの日のイチローがただき出した2安打のいずれも子供の世話で目を離したすきに見逃してしまったことは心残りですが.それでもイチローオーラを目の当たりにし,日本人であることを誇りにした瞬間の一つでした.ちなみにうちの3歳児はまだ野球に興味がなく,試合開始前の国歌斉唱や自軍のホームランの際に打ち上げられる花火におびえ,試合開始前から「帰るー帰るー」と言っておりました.もう再び野球観戦ができないのではないかとひやひやしております(汗).

渡米前は英語で暮らしていけるのだろうかと期待半分(以下),不安半分以上だったのですが,実際やってくるとなんとかなるものだと思います.もちろん話し方がわかりやすい人そうでない人がおり,コミュニケーションの可否は相手にもよりますが(そんなことを言っているのは私の力不足のせいですが).ただ相手が何を言っているか分らないときは,聞き直したり,[you mean..?]で言葉を換えて確認するといいのだと分かった時にだいぶ気が楽になりました.同様に何かを伝えようとするときも何かを行った後に「I mean..」と角度を変えて繰り返すとなんとかなるなとも感じました.私は幸いなことに大学院生のころに8カ月ほど研究室に来た留学生と日常会話をする(せざるを得ない)機会がありました.今にして思えばこれがかけがえのない経験だったと思います.あとは学術論文を書いていた時の言い回しも役に立っているのかもしれません(そのためにもしかしたら皆に「Yosukeの英語はなにか会話ではなく,論文口調だ」とおもわれているかもしれませんが…).

初めの2カ月は毎日必ずイベント(あえてトラブルとは言いませんが)がありましたが,少し慣れてきた最近では日々があっという間に過ぎていきます.この貴重な体験を少しでも来るべき日本での診療研究に還元しようとこれからも日々頑張っていきたいと思います.最後に留学の機会を下さった東北大学てんかん科の中里信和教授,小児科の土屋滋教授,私を快く送り出してくださった先輩同僚後輩の皆さんに感謝し筆を置かせていただきます.

・・・・写真をインターネット上に掲載することに関しては山下先生の許可を頂戴しております・・・

(写真中央の赤いシャツのお子さんを抱いているのが柿坂先生で,その左が奥様のはるか先生.右は山下先生)

画像:indians

2010.09.16

どんな専門家でも,知らない事がある(きょうのてんかん.中里信和)

【原文】It is not shameful not to know the answer, nor is it embarrassing to ask other colleagues. No-one, even the most expert, knows everything.

【意味】正解を知らないのは恥ずかしいことではない.同僚に質問することも,きまりの悪いことではない.誰一人,たとえ最高といわれる専門家でも,すべてを知っているわけではない.

【説明】Panyiotopoulos の教科書には,どのページにも,教訓的な言葉に満ちあふれています.「若き医師たちへの言葉」と題するコラムの中で,Panyiotopoulos先生が,「てんかん発作と紛らわしい症状」について勉強するための教科書リストを挙げています.この言葉は,その最後の方にかかれたメッセージです.私も小さい頃,母から何度も呪文のように言い聞かされました.「聞くは一時の恥,聞かぬは末代の恥」だと(この続きは,左のサイドバー「きょうのてんかん」からお入り下さい).

2010.09.15

東北大学脳科学センターのホームページができました

画像:bsc_top

丹治順先生が中心になって設立された「東北大学包括的脳科学研究・教育推進センター(略称:東北大学脳科学センター)」のホームページができました.

センターについての概略,イベント情報,研究者の紹介,などが盛りだくさんです.

ホームページはこちらから(新しいウィンドウで表示)お入り下さい.

2010.09.15

心因性非てんかん性発作にも分類あり(きょうのてんかん.中里信和)

【原文】PNES can be classified into six stereotypic categories. Contrary to common belief, PNES demonstrates steteotypy both within and across patients.

【意味】心因性非てんかん性発作は6種類に分類できる.これまでの通説とは逆に,心因性非てんかん性発作は患者さんごとに決まっていて,異なる患者さん同士でも共通する要素が強いようだ.

【説明】「きのうのてんかん」に引き続いて「きょうのてんかん」も,心因性非てんかん性発作(PNES)を取り上げます.この研究ではビデオ脳波モニタリングによって,61例の患者さんから計330回のPNESを観察しました.脳波所見には「てんかん性異常」は認めませんので,発作の分類は症状によります.それぞれのタイプと頻度は以下のとおり(この続きは,左のサイドバー「きょうのてんかん」からお入り下さい).

2010.09.14

心因性非てんかん性発作にも重積あり(きょうのてんかん.神一敬)

【原文】The NES Task Force subcommittee on “pseudostatus” recommends that the duration of psychogenic nonepileptic seizure (PNES) is tracked and those events lasting 20 minutes or longer, with or without changes in level of consciousness, are considered nonepileptic psychogenic status (NEPS).

【意味】アメリカてんかん学会の「非てんかん性発作調査特別委員会」に設置されている「”偽てんかん重積”に関する小委員会」は,心因性非てんかん性発作の持続時間を調査することと,20分以上続く発作は意識レベルの変動を伴うか否かに関わらず非てんかん性心因性重積とみなすことを推奨している.

【説明】心因性非てんかん性発作(PNES)を文字通り説明すると,「こころに原因」があって,「てんかんではない発作」を繰り返すことですが,その発作の内容はしばしば専門家でも本当の「てんかん発作」と間違うことがしばしばあります.「ヒステリー発作」と呼ばれ,軽蔑の対象となったような時代もあります.心因性非てんかん性発作は,意識的に発作を装う「詐病」とは違います.患者さんは,本当に発作に悩んでいるのです(この続きは,左のサイドバー「きょうのてんかん」からお入り下さい).

2010.09.13

バイアグラと抗てんかん薬の併用注意(きょうのてんかん.中里信和)

【原文】Treatment of patients on CBZ or VPA with sildenafil my not be recommended due to pharmacokinetic interactions. Coadministration of sildenafil with other AEDs, especially with TPM, seems to be a reasonable choice.

【意味】カルバマゼピンやバルプロ酸をシルデナフィル(商標名バイアグラ)と併用するのは,薬の相互作用の観点からは推奨しにくい.他の抗てんかん薬,特にトピラマートとの併用は,理にかなっているようだ.

【説明】この研究論文は動物実験(マウス)レベルのため,臨床的なエビデンス(実際の患者さんで比較試験を行って証拠がハッキリしたもの)はまだ得られていません.この記事の解釈には十分ご注意下さい.男性のてんかん患者さんがEDに悩んでいる場合,安全かつ有効な治療を考える必要があります.一般的にEDに広く用いられているシルデナフィル(商標名バイアグラ)は,電気ショックでけいれん発作を引き起こす動物実験において,発作を起こしにくくする作用があることが知られています.この論文の動物実験では,カルバマゼピン,バルプロ酸,トピラマートが電気ショックを抑制する効果を,シルデナフィルが増強することも示しました.なお,フェノバール,フェニトイン,ラモトリギン,オキシカルバゼピンなどの他の抗てんかん薬に対しては,シルデナフィルの併用効果はなかったとのことです(この続きは,左のサイドバー「きょうのてんかん」からお入り下さい).

2010.09.12

福島民報と新潟日報に掲載されました

7月27日のプレスセミナーに関する共同通信の記事が掲載されました

2010.09.10

雑誌 Clinical Neurophysiology (Elsevier) のOnline版に Editorial が掲載されました.

Nakasato N: Point to point projection from muscle afferent to area 4 cortex. Clin Neurophysiol [Epub ahead of print](新しいウィンドウで表示)

2010.09.10

山形新聞に掲載されました

7月27日のプレスセミナーに関する共同通信の記事が掲載されました

2010.09.09

てんかん科の手術枠が認められました

本日開催の東北大学病院手術部運営会議で,てんかん科への手術枠が認められました.脳神経外科で利用している手術室を,追加で使わせてもらうことになります.今後,ビデオ脳波モニタリング検査の症例数が増えると,手術適応がある症例も増えていくものと思います.迷走神経刺激法も認められましたので,これまであきらめていた患者さんに対しても,外科的な治療への期待がもてます.麻酔科医不足など,さまざまな制約の中で手術枠を増やすことが難しい現状で,てんかん科のために手術枠をいただきましたことを関係者の皆様に感謝申し上げます.

2010.09.09

脳神経外科の岩崎真樹先生が研究費を獲得しました

東北大学病院の平成22年度「若手研究者による臨床応用研究推進プログラム」に応募していた脳神経外科の岩崎真樹先生の研究課題が採択されました.脳内に抗てんかん薬を注入する新しい手法を動物実験で確立させるための研究です.脳神経外科の冨永悌二教授のもと,大学院生の大沢伸一郎先生との共同研究となる課題です.岩崎先生,大沢先生,おめでとう!

2010.09.09

大学院入試の合格発表がありました

本日,東北大学大学院医学系研究科の大学院入試発表がありました.

本分野での研究を希望されて受験した奥村栄一君も,平成22年度(10月入学)の医科学専攻博士課程(医学履修課程)社会人選抜に,無事,合格されました.

奥村栄一君は金沢大学工学部と同大学院修士課程を修了後,民間企業に勤務されているバリバリの若手技術者です.専門は脳波・脳磁図を用いた信号源解析など.医学と工学を融合させた素晴らしい研究活動が期待できます.

合格発表の直後ですが,本日午後開催のEMEG-Clubにおいて,奥村君は「はじめてのMEG律動解析」と題する講義を行いました.入学前から講義をするとはさすがです.奥村君,おめでとう! 益々の成果を期待しています.

2010.09.08

Dr. Brien Smith の講演会が開催されました

本日,米国デトロイトの Henry Ford 病院てかんセンター長のBrien Smith先生が仙台にお越しになり,仙台市内で新しい抗てんかん薬レベチラセタムに関する講演を行いました.司会進行は,脳神経外科の岩崎真樹先生です.

折しも本日,レベチラセタムの保険収載が中医協にて決定となりました.商品名イーケプラとして,近日中に患者さんへの処方が可能となる見込です.

2010.09.08

ビデオ脳波モニタリングが開始です!

ビデオ脳波モニタリング

てんかん診断でもっとも威力を発揮するのが発作などをビデオと脳波で同時記録するモニタリング検査です.本日より,東北大学病院東12階病棟のてんかん科において,ビデオ脳波モニタリング検査が開始となりました.てんかん科発足からちょうど6ヵ月で,ようやくここまで来た,という気持ちと,これから日本一,世界一を目指して頑張らなくては,という気持ちが一緒です.千里の道も一歩から,まずはあせらず,内外の環境整備を行いながら,少しずつ診療のペースを上げていきたいと思います.

扇風機

余談ですが,電極を固定するコロジオンを外す時に,アセトンという液体を使います.このアセトンの刺激臭を吹き飛ばすために,できれば扇風機が欲しいと考えていたのですが,どこの電気屋さんでも在庫ゼロとの返事.今年の夏は記録的な猛暑であっため,クーラーだけでなく,扇風機もとっくに売り切れてしまったとのこと.来年の夏にならないと,新しい扇風機の生産には入らないのだそうです.ショックです.どなたか中古で良いので,古くなった扇風機を譲ってくれませんか? 椅子に座った人の頭の高さぐらいで,大きい方が良いのですが,特にハイカラな機能はいりません

2010.09.08

埼玉新聞に掲載されました

7月27日のプレスセミナーに関する共同通信の記事が掲載されました

2010.09.07

共同通信のウエブ版に掲載されました

7月27日のプレスセミナーに関する共同通信の記事が掲載されました.サイトはこちらから(新しいウィンドウで表示)

2010.09.07

室蘭民報と琉球新報に掲載されました

7月27日のプレスセミナーに関する共同通信の記事が掲載されました

2010.09.06

北海道新聞に掲載されました

7月27日のプレスセミナーに関する共同通信の記事が掲載されました.

2010.09.06

きょうのてんかんを1週間分,まとめて掲載しました

きょうのてんかん

今月から連載を再開した,きょうのてんかん,ですが,本来は1日ずつアップするつもりでいましたが,何かと忙しく面倒なので,月曜から金曜までの5本をまとめて一挙に公開することにしました.未来のものから順番に,

  • 国際キャンペーン:暗やみからの脱出(2010.09.10 中里信和)
  • てんかんは,「静かなる危険」の継続(2010.09.09 神 一敬
  • デジタル社会:携帯カメラで発作診断(2010.09.08 中里信和)
  • そうそうそれです.そんな発作です!(2010.09.07 岩崎真樹)
  • 新しい抗てんかん薬を,最初から使う(2010.09.06 中里信和)

中身に関しては,左のサイドバー「きょうのてんかん」をクリックしてご覧下さい.

2010.09.05

河北新報に迷走神経刺激療法の記事が掲載されました

画像:河北新報

迷走神経刺激療法は,首の部分にある迷走神経に細い電線を埋め込み,微弱な電気刺激で発作を減らす,という治療法です.東北大学病院脳神経外科の岩崎真樹先生が,東北で唯一,手術を行う資格を持っています.

東北大学病院では他院から紹介された患者さんを,てんかん科にいったん入院とし,ビデオと脳波による発作のモニタリング検査などを行い治療方針を決めることにしています.通常の薬剤療法や,切除術などの適応のない患者さんでも,迷走神経刺激療法の適応があるかもしれません.

2010.09.05

茨城新聞に掲載されました

7月27日のプレスセミナーに関する共同通信の記事が掲載されました

2010.09.03

4剤併用は,医学の知識を超えた領域(きょうのてんかん.神 一敬)

画像:クローバー

【原文】There are no controlled studies of patients taking more than four drugs and very few of patients taking three. Any patient on more than four drugs is beyond medical science.

【意味】4種類以上の薬を飲んでいる患者についての比較対照試験はこれまでに行われたことはなく,3種類の薬を飲んでいる患者についての試験もほんのわずかしか行われていない.4種類以上の薬を飲んでいる患者は医学の知識を超えた領域にいるのである.

【説明】「抗てんかん薬は単剤(一種類だけ服用)が理想的」とは,どの教科書にも書いてあることです.しかし,発作を抑制しにくい「難治性てんかん」の場合,抗てんかん薬を2種類以上あわせて使うことがしばしばです.これが多剤併用治療です・・・(この続きは,左のサイドバー「きょうのてんかん」をクリックしてご覧下さい).

2010.09.03

東北のてんかん治療を考える会

東北のてんかん治療を考える会

東北大学病院で月1回開催の「てんかん症例検討会」の特別企画として,2010年10月9日(土)18:00より「東北のてんかん治療を考える会」が開催されます.

症例検討会はいつも通り東北大学病院で15:00から.特別企画は会場を江陽グランドホテルに移して18:00からです.

最初の講演は東北大学神経外科学分野助教の岩崎真樹先生による『小児てんかんの内科的治療と外科的治療 ~東北大学での経験から』,次の特別講演には京都大学脳神経外科准教授の三國信啓先生をお迎えし,『脳機能を意識した脳神経外科手術 ~てんかん手術を中心として~』となっています.

皆様の参加をお待ちしています.

パンフレットの絵(右)をクリックすると,PDFがもらえます

2010.09.02

奈良新聞・伊勢新聞に掲載されました

7月27日のプレスセミナーに関する共同通信の記事が掲載されました

2010.09.02

ウエブサイト「医療経済」に掲載されました

医療経済

ウエブサイト「医療経済」のコラム「出逢い,D・I Drug Information」に,7月27日のプレスセミナーの記事が掲載されました.記事のタイトルは「精神病でもなく遺伝病でもなく治療もできる「てんかん」を知ろう」.

これまでの記事と違って,中里の講演のスライドやビデオをみた感想文というスタイルで,講演した立場からみると「こんなふうに聴衆は見ていたんだ」と感じられて,新鮮です.ただし,一部で,私が発言した内容を誤解されている部分があって,うまく伝えられなかったことを反省している次第.とはいえ全体としては,講演の時の臨場感が伝わってきますので,面白いサイトの記事だと思います.

ちなみにサイトの最後のまとめの文章は,こういうものでした
「てんかんは遺伝病」「てんかん発作には口にモノを詰める」という無知と偏見を持っていたことを自戒するとともに,てんかんへの偏見をなくし正しい知識を身につける大切さを実感したセミナーだった.」

ごらんになるには,こちら(新しいウィンドウで表示)をクリックして下さい.

2010.09.02

「異常なし」は,正常とは限りません(きょうのてんかん.岩崎真樹)

【原文】In epilepsy, “normal” and “abnormal” are diagnoses that require certainty: “suspicious” is equally important and different.

【意味】てんかんでは「正常」と「異常」は確信に基づいた診断である.「疑わしい」も同じく重要であり,確固とした意味を持つ.

【説明】てんかんの原因となる異常,特に皮質形成異常と呼ばれる病変は,MRIでもごくわずかな変化にしかみえないことがあります.そのため小さな異常は見逃されることがしばしばです.一度正常と判断されたMRIでも,他の検査で疑われた場所に再度,的をしぼって注意深く観察してみると,わずかだけれども明らかな異常を発見できることがあります・・・(この続きは,左のサイドバー「きょうのてんかん」をクリックしてご覧下さい).

2010.09.01

沖縄タイムズに掲載されました

7月27日のプレスセミナーに関する共同通信の記事が掲載されました

2010.09.01

「きょうのてんかん」が復活します

画像:きょうのてんかん

2年ちょっとお休みしていた「きょうのてんかん」ですが,2010年9月1日より連載復活となります. これからは,中里信和・神一敬・岩崎真樹の3名が分担で執筆し,執筆者名を明記します.

てんかんと聞くと,多くの患者さんはとまどいますが,アキラメる必要はまったくありません. てんかんについて,多くの医師はアマく考えがちですが,専門知識なしでは治療ができません. 「きょうのてんかん」では,医師と患者に一緒に読んでもらいたい「珠玉の言葉」を選びます.

新連載の最初の話題は「パイロット候補に脳波検査は必要か?」です.左のサイドバー「きょうのてんかん」をクリックしてご覧下さい.

2010.09.01

脳波専属の技師さん2名が着任しました

本日,てんかんモニタリングユニットを担当する脳波専属の臨床検査技師さん2名(簡野直子さん・伊澤理香子さん)が出勤開始となりました.お二人は以前に,てんかん専門病院で脳波検査を担当していましたので,東北大学病院のモニタリングユニットにとっては即戦力のありがたい人材です.計画では,年度内にもう2名,新年度からさらに3名(現在,募集中)の脳波専属の技師さんが着任する予定です.

2010.08.31

化学工業日報に掲載されました

化学工業報

化学工業日報は1937年(昭和12年)創刊の化学工業に関する日刊の業界紙.

東北大学病院に今秋,てんかんセンター(仮称)発足という記事(新しいウィンドウで表示)です.

2010.08.30

東奥日報とデーリー東北に掲載されました

東奥日報・デーリー東北は,どちらも青森県を中心とした地方紙です.7月27日のプレスセミナーの記事が掲載されました(東奥日報の記事はこちら・デーリー東北の記事はこちら

2010.08.30

神戸新聞・山口新聞に掲載されました

7月27日のプレスセミナーに関する共同通信の記事が掲載されました

2010.08.25

Japan Medicine MONTHLYに掲載されました

7月27日のプレスセミナーに関する記事(JPEB 590KB)が掲載されました

2010.08.25

薬業時報に掲載されました

薬業時報

医薬産業ビジネスマガジン「薬業時報 Yakugyo Jiho」の取材があり,本日号の「Wide 企業・ヒト模様」の欄に掲載されました.

見出しが,採算度外視の「1時間外来」,となっていて,ギョッとしましたが,たしかにこの部分だけを考えると採算度外視ですね.1時間診療しても,5分ちょっと診療しても,診療報酬は変わりませんから.しかしこちらの狙いは違います.理由はいくつかあります.第一に,1時間の診療の方が最初に患者さんの話をキチンと聞けて,その後の再診時間がかえって短縮できること.第二に,きちんと診療することで,かえって紹介患者さんが増えるのではないか,という期待.第三に,きちんと診療した結果を,これまでの主治医にフィードバックすることによって,そのお医者さんが別の患者さんを紹介してくれるようになること.三番目は特に重要で,新患の患者さんには「必ず紹介状をもらってきて下さい」とお願いする理由はここにあります.こちらとしては,1人の患者さんの診療が,その背景にある何倍もの患者さんの役にもたって欲しいのです.

登録者には電子版(新しいウィンドウで表示)でも記事をご覧になれるようです.スキャンしたPDFはこちらから.

2010.08.24

EMU Club で PNES の話題が取り上げられました

PNES (Psychogenic Non-epileptic Seizures) とは,てんかんではない心因性発作です.今日のEMU Club (てんかんモニタリングユニット勉強会)では,PNESに関する岩崎真樹先生(脳神経外科)の講義がありました.

「てんかん」として長年治療されてきた患者の最大20~30%は,てんかん発作ではなかった,との報告があります.また,てんかん患者の約30%は,てんかん発作に加えて心因性非てんかん発作(PNES)を有する,とも言われています.てんかんのモニタリングを行う目的の第一は,患者さんが悩んでいる発作が「本当にてんかん発作なのか」という診断にありますので,真のてんかん発作との区別は,とても重要です.

勉強会のスライドの一部は,PDFとしてダウンロード(パスワードあり)できます.

2010.08.22

研究会 JSBET 2010 のホームページがオープンしました

JSBET 2010ホームページ

第27回日本脳電磁図トポグラフィ研究会(JSBET 2010)は,2010年11月18日(木)・19日(金),ホテル松島大観荘にて開催されます.

テーマは「夢と理想の神経電磁気生理学」です.多くの皆様のご参加をお待ちしています.

ホームページはこちらから(新しいウィンドウで表示)お入り下さい.

2010.08.17

Daily Yomiuri Online に掲載されました

画像:Daily Yomiuri Online

2010.8.11の読売新聞「顔」の掲載記事の英語版が,Daily Yomiuri Online に掲載されました.

表題は "IN THE NEWS / Doctor uses university pulpit to tackle prejudice against epilepsy"

格調高い文章で,中里にとっては宝物です.Department of Epileptology と訳してもらえたなら,完璧を超えていました.

2010.08.15

Medicament News (8/15号)に掲載されました

画像:Daily Yomiuri Online

実地医科のための情報誌「Medicament News」第2024号(2010年8月15日)のコラム「ニュースレーダー」に,中里による7月27日の「てんかんの疾患啓発プレスセミナー」の記事が掲載されました.タイトルは「てんかん治療は医師の連携が重要.適切な薬物治療ならば妊娠も可能」です(記事のPDFはこちら)

一番伝えたかったメッセージのひとつが,次のように,まとめられていました.「治療には専門的な知識が求められる.専門医ですら,誤診は珍しくない.1人の医師の力だけで完治できる疾患ではないことを知って欲しい」

2010.08.14

雑誌 Clinical Neurophysiology (Elsevier) の Editorial に採用されました.

Clinical Neurophysiology (Elsevier) の Editorial

Nakasato N: Point to point projection from muscle afferent to area 4 cortex. Clin Neurophysiol, in press.

この Editorial で論評したのは,大西秀明先生(新潟医療福祉大学)と亀山茂樹先生(西新潟中央病院)らの研究グループが投稿した論文で,指を動かす筋肉の motor point を刺激した時に大脳の運動野と考えられる部位が反応することを脳磁図でとらえた研究です.刺激した筋肉の部分もピンポイントなら,誘発された脳の部位もピンポイントという,なんとも針穴を縫うようなエレガントな研究論文だと思います.論文は近日中に出版される予定.ちなみに,第一著者の大西先生は,当研究室(運動機能再建学分野)の卒業生です.大西先生,おめでとう!

2010.08.09

岩沼市でも専門外来が開始となりました.

岩沼市にある「てんかん専門病院ベーテル(新しいウィンドウで表示)」において,東北大学病院てんかん科の神一敬助教と,同脳神経外科の岩崎真樹助教による「てんかん外科専門外来」が開始となります.

当面は,神一敬助教・岩崎真樹助教が,それぞれ月1回で担当します.

2010.08.08

てんかんセンター(仮称)の記事が河北新報に掲載されました

河北新報

河北新報の朝刊に,東北大学病院てんかんセンター(仮称)の記事が掲載されました

取材を受けた中里がもっとも伝えたかったメッセージが,一番最後に,うまくまとめられていて感激です(以下).

「専門医が得意とする領域はそれぞれ異なり,1人では誰でも誤診する恐れがある.複数の医師が多角的に症例を検討すれば,患者にとって最善の治療法を見つけることができる」

2010.08.06

交通事故医療に関する研究助成の対象に選ばれました

社団法人日本損害保険協会が募集していた「交通事故医療特定課題研究助成」(新しいウィンドウで表示)に応募したところ,2010年度の研究助成の対象に選ばれたとの通知が届きました.課題名は「長時間ビデオ脳波モニタリングと脳波・脳磁図の統合解析による外傷性難治性てんかんの病態診断」です.

2010.08.04

薬局新聞に掲載されました

画像:薬局新聞

2010.7.27開催のプレスセミナーの記事が,薬局新聞に掲載されました.

タイトルは,「てんかん医療に啓発の重要性強調」.講演の中からの言葉の抜粋として「てんかんに関しては医師の中にも誤解や偏見がある」というメッセージを伝えてもらえました.

2010.08.02

1時間外来が始まりました

8月より新しい体制で外来診療が行われます.診察日は原則として,月・火・金の週3日となります.原則,予約制です.

月曜午前は,中里信和が担当し,おもに再来患者さんに充てられます.

火曜午前も,中里信和が担当しますが,予約の新患診療が中心となります.診療時間は通常の外来よりも長めに,1人1時間を確保しています.1時間ずっとお話を聞くわけではありませんが,患者さんの病歴や生活歴,疾患に関する日々の悩みを聞くためにあてたいと考えています.診察の時間,説明の時間,紹介状や検査の予約をする時間を含めて全部で1時間を患者さんお一人に充てたい,という意味です.

診療には原則として事前予約と医師の紹介状が必要です.患者さんの診療結果を患者さん本人の利益とするだけではなく,これまで診療していただいた主治医の先生方に診療情報を還元すべきと考えているためです.つまり,ひとりの患者さんに時間をかけて診察することによって,結果をなるべく多くの患者さんのために役立てたい,という趣旨です.

金曜午前は,神一敬が担当します.こちらも,新患・再来ともに,原則予約制です.

2010.08.02

Japan Medicine に掲載されました

画像:医師への啓発も必要

2010.7.27開催のプレスセミナーの記事が,Japan Medicine に掲載されました.

タイトルは,てんかん医療「医師への啓発も必要」.

・・・専門医であっても診断を間違えるケースがあるとし,早い段階でセカンドオピニオンを求めるなど,「1人の医師で診療しない」ことが大切だと訴えた・・・

2010.07.31

Juhn and Mary Wada 奨励賞

東北大学小児科から現在,Cleveland Clinic に留学中の柿坂庸介先生が,このたび Juhn and Mary Wada 奨励賞(2010年度)を授賞することに内定しました.

この賞は,日本てんかん学会が若手てんかん研究者の研究を奨励するために設けたものです.この秋に岡山で開催される第44回日本てんかん学会学術集会において授賞式が執り行われる予定です.

授賞の対象となった研究は,「後ろ向き電流方向を示す感覚運動発作の検討」です.柿坂先生が大学院時代に,広南病院に設置された脳磁計を用いて行った研究によるものです.東北大学のてんかんプロジェクトを推進する仲間として,これ以上の喜びはありません.柿坂先生,おめでとう!

2010.07.28

ミクスに記事が掲載されました

昨日開催のプレスセミナーの記事が,医療情報のウエブサイトであるミクスOnline(新しいウィンドウで表示) に掲載されました.どなたでも閲覧可能です.

記事のタイトルは,「東北大病院 てんかんセンターを今秋発足へ」.てんかんセンターの名称を正式に使えるのは,まだ先の見込ですが,てんかんモニタリングユニットが稼動しますので,実質的なセンター化,ということで,よしとしましょう.

2010.07.27

メディカルトリビューンのサイトに記事が掲載されました

本日開催のプレスセミナーの記事が,メディカルトリビューン社のウエブサイト【MTPro】(新しいウィンドウで表示)に,さっそく掲載されました.登録は無料で,医師会員のみ全内容を閲覧可能です.

記事のタイトルとURLは,こちらから
<医師がてんかんになったら?「自分で治療を試み失敗する」ことが多い>(新しいウィンドウで表示)

2010.07.27

プレスセミナーが開催されました

てんかん日本の医療の課題

東京大手町で,マスコミ関係者を集めてのプレスセミナーが開催されました.講師は中里がつとめました.

てんかんは誰もが知っている「ありふれた病」である反面,きちんとした専門医療を受けている患者さんは少ないと言われています.本来は通常の人たちとかわらない生活を送ることができる可能性のある患者さんでも,発作や発作以外の悩みをかかえたまま「アキラメ」ている可能性があるのです.その理由は,一般の方々が「てんかん」という疾患に対して誤解したままであることに加えて,医師に代表される医療者側も疾患に対する理解が低いために,多くの患者さんが最新情報に基づいた治療を受けていないからと指摘されています.

こうした問題を解決するには,マスコミの力による啓発活動が必要です.啓発活動は患者さんや一般人たちだけでなく,医師やその他の医療関係者に対しても行う必要があります.てんかんの専門医が自分たちの学会の中だけでプロフェッショナルな情報交換を行っていたとしても,大多数の患者さんを診療している一般の医師には最新情報が伝わっているとは限らないからです.今回,マスコミ関係者を集めたセミナーを開催する理由は,ここにあります.

てんかん専門医以外の医師や一般の人たちに,専門医療の必要性を認識してもらいたいと願っていますが,セミナーを通じてこの願いが広く行き渡ることを願います.

セミナーで記者に配布したハンドアウトの縮小版(PDF=7.5MB)はこちらから.

2010.07.21

本日の大学院講義(中里信和)の資料です

医用画像診断工学の講義タイトルは「脳磁図と脳波」.学生さにはメールでパスワードをお渡ししました.教えてもらいたい方は中里までお問い合わせ下さい(PDFはこちら)

2010.07.20

本日のEMU-Club(神一敬) の資料です

タイトルは「ビデオモニタリング総論」,今回のパスワードは2010.7.6のファイルと同じですが,忘れた方は,神一敬先生までお問い合わせ下さい(PDFはこちら)

2010.07.18

迷走神経刺激(VNS)が導入されます

脳神経外科の岩崎真樹先生が,迷走神経刺激療法(VNS)技術講習会を受講しました.

画像:vns

VNSとは,抗てんかん薬や,通常の切除的な外科治療では治せないような難治性てんかんに対して,皮下に埋め込んだ装置を使って頸部の迷走神経を微弱な電気で持続的に刺激することにより,発作の回数を減らそうという治療法です.欧米ではすでに導入されていますが,日本では今年になってようやく保険の承認を得ることができ,装置の発売も開始となっています.

この治療を行える医師には特別な資格が必要ですが,東北大学では岩崎先生が資格を取得したことにより,東北地方では唯一,VNS治療を行える病院となりました.

画像:VNS資格認定証

てんかんの患者さんや,ともすると主治医の先生方も,もうこれ以上発作を減らすことができないのではないかとアキラメてしまう場合が少なくありませんが,新たにVNSが導入されることにより,適応のある患者さんにとっては発作を減らす手段が得られることになります.抗てんかん薬だけでは発作が消えない患者さんにとっての外科的治療法としては,切除手術(てんかんの病巣をとりのぞく),離断手術(てんかんの異常回路の一部を切断する),刺激療法(VNSのように神経や脳の一部を電気的に刺激する),といった3つの手段が残されています.VNSの適応の有無に関しては,東北大学病院脳神経外科の岩崎真樹先生か,東北大学病院てんかん科の中里信和もしくは神一敬までご相談下さい.

2010.07.18

スタッフ募集の項目を追加しました

東北大学病院てんかん科では,診療と教育にあたる医師のスタッフ(講師・助教・医員・研修医)と,臨床検査技師(脳波検査専属)を募集しています.

詳しくは,左のサイドバーの「スタッフ募集」をクリックして,ご覧下さい.

2010.07.17

第1回東北てんかんフォーラムが開催されました

画像:第1回東北てんかんフォーラム

東北てんかんフォーラムは,東北大学病院で,てんかん診療を行う関連各科が中心となり,外部から講師の先生をお招きして,てんかん診療の最新情報を学ぶとともに,テーマを決めて討論を行って,てんかん医療の推進に役立てることを意図しています.

第1回東北てんかんフォーラムは,本日開催されました.参加者は約70名と主催者側の予想をはるかに超えたため,当初用意した資料が残1部になる事態が発生しました.

最初に話題提供として,東北大学病院てんかん科の神一敬助教が,Cleveland Clinic Epilepsy Center での経験について講演し,続いて「長時間ビデオ脳波モニタリング検査のあり方」と題した自由討論が行われました.最後に特別講演として,東北厚生年金病院精神科の三浦伸義先生から,「心因性非てんかん発作の見分け方 ~精神科医からの提言」と題した特別講演を頂戴しました.

今回は第1回ということで開催前の不安も若干ありましたが,蓋を開けてみると,参加人数の上でも,講演や討論のレベルの高さの上でも,期待以上の大反響で,主催者としてこれ以上にうれしいことはありません.

なお,次回(第2回)は,2011年1月29日(土)の開催を予定しています.

2010.07.17

第4回日本てんかん学会東北地方会が開催されました

岩手医科大学脳神経外科教授の小笠原邦昭先生を大会長として,表記の会が開催されました.参加者は70名を超え,過去最高です.

東北6県から集まった先生方の,基礎から臨床に及ぶ豊富な話題提供があり,質疑応答でも大変な盛り上がりを見せました.

次回(来年)は7月9日(土),むつ総合病院小児神経科部長の小出信雄先生を会長として,会場は今年と同じ江陽グランドホテル(仙台市)にて開催されることが決まりました.

2010.07.08

加齢医学研究所教授会にはじめて出席しました

画像:加齢医学研究所教授会

東北大学加齢医学研究所の教授会は毎月1回,第2水曜日の開催です.福田所長の紹介に続いて,中里が自己紹介をしましたが,以前からよく存じ上げている先生がたくさん出席されており,はじめての参加という感じはまったくしませんでした.

2010.07.01

神一敬先生が助教として着任しました

神一敬先生は本学卒業の医学博士・神経内科専門医です.米国 Cleveland Clinic で,EEG Fellow, MEG Fellow としての3年間の留学を終えて,今年の3月に帰国しました.7月1日付けにて神経内科学分野から当分野への移籍となり,9月からのビデオ脳波モニタリングユニット稼動の準備に入ります.大活躍を期待します!

2010.06.23

てんかん学会東北地方会プログラムがアップされました

第4回日本てんかん学会東北地方会は,平成22年7月17日(土)午後1時に,仙台市の江陽グランドホテルを会場として開催されます.
大会長は岩手医科大学脳神経外科教授の小笠原邦昭先生です.

大会プログラムはこちら(こちらPDF)から.

皆様のご参加をお待ちしています.

2010.06.08

EMU-CLUBが開始されました

東北大学病院における「てんかんモニタリングユニット(Epilepsy Monitoring Unit = EMU) 」の本格稼動に向けて,てんかんモニタリングに関する勉強会「EMU-CLUB」が本日より開始となりました,

対象は,看護師・脳波技師・薬剤師・ソーシャルワーカーなどのコメディカルと医師,さらには医学部の学生,医学系研究科の大学院生など,てんかんの臨床に興味のある職員・学生は自由に参加できます.

第1回は中里が「てんかん診療とビデオ脳波モニタリング」と題して,導入的なレクチャーを行いました.参加者の9割は病棟の看護師です.レクチャーの骨子としては,けいれんとてんかんはまったく同じものではないこと,から始まって,看護師の基本的な役割について説明し,最後に実際のモニタリングのビデオで,さまざまな発作のタイプを供覧しました.

画像:てんかん診療とビデオ脳波モニタリング画像:てんかん診療とビデオ脳波モニタリング02

てんかん発作を見たことがある,と答えたのは約4割.発作の時にどのように対処したらよいのか,危険はないのか,などの不安でいっぱいの様子でした.これからシリーズでのレクチャーと,EMUマニュアルや,入院時のパスの作成などを通じて,スタッフの不安を少しずつ解消していきたいと思います.

今後の予定ですが,7月第1週より,毎週火曜日午後5時から6時まで,東北大学病院東12階病棟会議室にて開催となります.

2010.06.06

第4回てんかん症例検討会の案内です

第4回てんかん症例検討会

第4回てんかん症例検討会は,6月12日(土)午後15:00より,東北大学病院東4階第5会議室で開催されます.

2010.06.04

脳波検査技師(専任)の募集要項東北大学病院のホームページに掲載されました

画像:東北大学病院のホームページ

ビデオ脳波モニタリング検査に従事する専任の臨床検査技師(常勤職員)を募集しています.ローテーションなしの,脳波専任です.私達は,日本で最初の「大学病院てんかんセンター」を目指しています.てんかんと脳波検査に興味のある方は,奮ってご応募下さい! 締切は6月末日.面接は7月13日(予定).勤務開始は9月1日(いずれも本年2010年)です

2010.06.04

講演のスライドの一部が download 可能となりました

これまで中里は,学会・研究会等で発表したスライドを誰かに差し上げることは控えておりました.しかし,どうしても欲しいという依頼がいくつかありましたので,ごく一部のみをサイトから download できるようにしたいと思います.

ファイルをdownloadするには,左のサイドバーからで,Nobukazu Nakasato/国内招待講演,からお入り下さい.

ファイルを開くにはパスワードが必要で,今後は講演時にパスワードをお伝えします.スライドショーには COPYRIGHT の透かしが入っています.印刷は不可能な形式とします.パスワードをこれから欲しい方は,中里までメールでご連絡下さい.原則として,発表時に会場に来て下さった方にだけパスワードを公開します.

2010.06.03

第1回東北てんかんフォーラムの案内が完成しました

謹啓

深緑のみぎり,皆様におかれましては益々ご清祥のこととお喜び申し上げます.

このたび,過去16回開催の「東北てんかんカンファレンス」を発展させ,新たに「東北てんかんフォーラム」を発足する運びとなりました.東北地方の内外から講師の先生をお招きして最新情報を学ぶとともに,テーマを定 めて討論を行い,てんかんの医療と研究の推進に役立てたいと存じます.

万障お繰り合わせの上ご出席下さいますよう,ご案内申し上げます.

PDF版はこちらから

2010.06.03

脳波と脳磁図を勉強する EMEG-Clubが始まりました

関係者の皆様へ(開催にあたって)

このたび,東北大学加齢医学研究所川島研究室に脳磁計が導入され,また神経電磁気生理学分野が発足したことに伴いまして,脳波と脳磁図の勉強会を始めたいと存じます.

脳の電気活動を直接観察する手法としては,頭皮上の電位分布を計測する従来の脳波と,電流周囲に生じた磁界を計測する脳磁図とがあり,両者はそれぞれ長所と短所を有しています.それぞれを相補的に活用することはきわめて重要です.また,長い歴史を持つ脳波から得られた知見は,脳磁図を用いる上で知っておくべき不可欠のものです.多くの脳磁図研究者が,脳波の経験なしに研究を開始し,失敗するケースも少なくありません.

このEMEG-CLUBは,脳磁図の勉強を中心に行いますが,関連する情報であれば脳波の勉強もどんどん取り入れたいと存じます.原則として,毎週木曜日 13:30から1時間の予定とし,前半30分をはじめて研究する方向けの基礎的な講義にあて,後半の30分を Journal Club 形式として最近の情報を交換する形式で持ちたいと存じます.

軌道に乗るまで当面の間,基礎講座は中里信和が中心に行い,これに菅野彰剛,岩崎真樹,神一敬らの脳磁図研究の経験者が加わることとします.

会の案内は,メーリングリストを通じて行います.参加希望者は菅野彰剛(akik アットマーク idac.tohoku.ac.jp)までご連絡下さい.

画像:スケジュール原案

2010.05.31

研究室の清掃作業が進行中です

医学部四号館2階の大清掃作業が進行中です.昨日の日曜日は北側に面した大部屋がキレイになりました.

窓からは大学生協のカフェテリアと,新緑のまぶしいヒポクラテスの木(プラタナス)が見えます.

この部屋は共同研究者や来訪者へのオープンスペースとして,共用の机,無線LAN,図書,プロジェクタ,スクリーンなどを整備したいと考えています.もちろんエスプレッソマシンとお茶道具一式も.名付けて,Salon de Epilepsia といったところ.

2010.05.28

EMEG-CLUBのご案内

加齢医学研究所の川島隆太教授の研究室に新しく脳磁計が導入されたことと,神経電磁気生理学分野が発足したことにともない,脳波と脳磁図の勉強会を定期開催することになりました.脳波EEGと脳磁図MEGをあわせて,EMEG-CLUBとさせていただきます.

脳波・脳磁図を研究目的で利用したい方々に開放する勉強会ですが,参加には事前にメーリングリストへの申し込みが必要です.詳しくは,加齢医学研究所川島研の菅野彰剛助教(akik アットマーク idac.tohoku.ac.jp)までご連絡下さい.

基本的に毎週木曜日午後1時30分から約1時間の開催予定で,脳波・脳磁図に関する情報交換や,Journal Club を実施します.

第1回は6月3日(木),会場は,加齢医学研究所の脳磁図検査室です.今回だけは開始時刻が早く,1時となります.横河電機株式会社による新しい脳磁計の説明が予定されています.

2010.05.28

専任の脳波技師さんの募集要項を入手しました

東北大学病院のビデオ脳波モニタリング検査に従事する臨床検査技師(常勤職員)の募集要項(PDF)ができ上がりました.病院ホームページへの正式掲載は担当者の都合で若干遅れますが,ひと足お先にご覧いただけます.

2010.05.25

教授就任記念講演会が開催されました

第95回東北医学科総会をかねて,艮陵会館記念ホールにおいて教授就任記念講演会が開催されました.

冒頭の山本雅之研究科長の挨拶では「国際学会・全国学会での活躍も重要だが,まず地元での活動や評価を大切にすること」というお言葉がありました.包括的てんかんセンターを作ろうとする私達のプロジェクトに対して送られた言葉のように思えて,わが意を得たり,という気持ちになりました.

今回の新人教授は6名で,中里は4番目に「てんかん学と脳波学の再興」と題した講演を行いました.「再興」とした理由は3人の先輩の存在によるものです.

画像:yamagatachugei

第一に,山形仲藝(やまがた なかき,1857-1922)先生の存在.東北帝国大学の初代医科大学長(1916-1918)を務めた外科医であり,日本で最初のてんかん外科治療(減圧開頭術)を行った先生です(写真は,医学部第一会議室に飾られた歴代医学部長のトップ).

画像:motokawakouichi

第二に,本川弘一(1903-1971)先生の存在.生理学者で戦前から脳波研究を行い,1927年に日本脳波学会を創設しました.東北大学が日本の脳波学発祥の地,とよばれる所以です.(写真は,医学部第一会議室に飾られた歴代医学部長から)

画像:suzukijiro

第三に,鈴木二郎(1924-1990)先生の存在.東北大学脳神経外科の初代教授で,中里の恩師でもあります.鈴木二郎先生の脳研究の業績集の第1号論文の表題は,癲癇に於ける諸種刺激附興時脳波の検討(遠藤辰一郎,他,東北医誌48巻,1953)です.この論文の冒頭では,気脳術などの器質的変化をとらえる「静的の観察法」だけでは,てんかんの診断は不十分であり,大脳の機能状態,時々刻々推移する変化を追求すると云う意味で「動的の観察法」である脳波が特に重要,と述べています.気脳術をMRIなどに置き換えれば,現在でも十分に使えるフレーズではありませんか.さらには,「癲癇の脳波変化は,一過性のことが多く,長時間の観察によるらなければ,看過される可能性もあり(略)」ときては,私達の長時間ビデオ脳波モニタリングユニットの宣伝文句のようです.(写真は仙台市の財団法人広南会広南病院ロビーにおかれた佐藤忠良の作品)

というわけで,中里の教授就任記念講演の結論としては,東北大学において,てんかん学と脳波学を復興して,まずは欧米の大学病院レベルの臨床基盤を確保すべき,というものでした.

2010.05.22

艮陵同窓会定期総会が開催されました

艮陵同窓会とは東北大学医学部と加齢医学研究所の同窓会組織です.この時期に年1会の定期総会が開催されて,新任教授の紹介・各種の記念賞授与式と授賞講演・特別講演会のあとに祝賀懇親会に移行します.今年の会場はホテルメトロポリタン仙台です.

今年度は中里も新任教授として紹介され,記念品を頂戴いたしました.宮城野萩のデザインの漆の文箱です.

特別講演では精神科医師の香山リカ氏が,「マスメディアと診察室のはざまで」と題した約1時間の講演を行いました.現在の若者の精神構造を,若者目線で解析しつつ,医学部同窓会にあわせて医師が医師仲間に話しかけるスタイルもしっかりキープしており,さすがプロだと感心できる内容でした.

2010.05.15

専任の脳波技師さんの雇用が決定しました

画像:EEG Tech

東北大学てんかんセンター(仮称)のビデオ脳波モニタリング検査の開始に向けて,本年(2010年)9月1日より勤務していただく脳波技師さんを準職員として募集することが決定しました.

さしあたり4名ですが,来年度にはさらに追加募集を行い,週末や祝日も含めた24時間体制にする予定です.近日中に募集要項が発表になる予定ですが,募集の締切は6月末頃で,書類選考に続く面接は7月中旬を予定しています.ビデオ脳波モニタリングは,部屋や装置があれば可能になる検査ではありません.これを支える医師,看護師,そして脳波技師の存在が不可欠です.日本で最初の大学病院てんかんセンターで,脳波技師としての腕を磨くまたとないチャンス! 優秀な技師さんの応募をお待ちしています!

(写真は脳波電極装着のイメージ図)

2010.05.15

ビデオ脳波モニタリングの導入が決定しました

画像:EMU at Bonn Univ

東北大学てんかんセンター(仮称)の発足にとっての必要条件のひとつとして,発作をとらえるための長時間ビデオ脳波モニタリング検査があります.これは今年4月の診療報酬改訂で正式に認められた検査ですが,欧米の主要なてんかんセンターではずっと以前から,必須の標準検査として採用されていたものです.

このたび,てんかん科からの事業計画が認められ,本年度中に7台のシステムが導入される見通しです.計画では,てんかん科の病棟(東12階の一角,3~7泊程度の長時間モニタリング検査入院を想定)に4台(男女それぞれ2床ずつ)と脳神経外科の病棟(西11階の一角)に2台(頭蓋内電極留置の患者さんを想定),およびポータブル1台(手術室・神経救急・脳死判定などを想定)に配置し,最終的にはこれをネットワークで接続する方式です.近日中に機種選定委員会を開催することも決まりました.

まだデザインは決まっていませんが,あくまでも理想のてんかんセンターのイメージ図をご紹介します.これはドイツのボン大学てんかん科(新しいウィンドウで表示)にあるビデオ脳波モニタリングユニットの監視室のもの.脳波所見とビデオカメラ所見が数台分,いっぺんに見られるようになっています.スッキリしたデザインですね!

2010.05.14

大沢伸一郎先生のエッセイが掲載されました

脳神経外科の大学院生で,てんかんの基礎研究も行っている大沢伸一郎先生のエッセイが,教室員会だより(Vol. 16. No. 1, Early Summer, 2010)のコラム「広報部員のひとりごと」に掲載されました.タイトルは「趣味の独り言」.囲碁に関する話です.(PDFはこちら)

大沢先生は東北大学囲碁部の元主将です.アマチュアの県大会での優勝歴や,学生の日本代表としての海外遠征歴,さらには,アマチュアとプロが一緒に戦う阿含桐生杯という大会で,現役のプロ棋士に二連勝したこともある実力の持ち主です.

中里は「ザル碁打ち」(穴があいて水が漏れる,つまり,壮大なプロジェクトが崩壊するような碁打ち)でありますが,大沢先生が医学部の実習にやってきた時には,指導教官という職権を乱用して,夕方5時を過ぎてから何度か打ってもらったことがあります.数年たった現在,大沢先生がてんかん研究に打ち込んでくれるのは大変うれしいのですが,今の立場では「囲碁を教えてくれ」とは頼みにくくなってしまいました.大沢先生の研究は順調に進んでいますし,彼も囲碁を打つより研究に没頭する方が幸せそうなので,まっ,いっか,といったところ.

2010.05.14

岩手県一関市でも,てんかん専門外来が開始となりました

岩手県立磐井病院において,てんかん専門外来の診療が開始されました.毎月1回,金曜午後の予定です.磐井病院も含めた東北大学てんかんセンター(仮称)の出張専門外来の当番表は,左のサイドバーの「てんかん外来のご案内」をクリックしてご覧下さい.

一関市は岩手県内陸南部の交通の要所です.南北に走るのは,東北新幹線と東北自動車道.東に行くと三陸沿岸部の気仙地方,西に行くと栗駒山.宮城県北部とのつながりも強い地域です.

磐井病院の建物は3年前に新築されたばかりで,外から見ても中からみても,まるで Modern Art Museum.機能的にも細かなところまで気配りが感じられますし,心地よい空間が随所にある落ち着いた建物です

2010.05.13

iTune Radioを聴けるようになりました

難しい仕事に集中する時に,音楽を聴いてはいけません.集中力が低下します.けれども簡単な作業の場合や,難しい仕事と仕事の切れ間の背伸びやエスプレッソタイムでは,バロックもシンフォニーも最高です.自分の CD ライブラリでも良いけれど,時にはラジオのように誰か別の人が選んでくれた曲が,良いインスピレーションを生んでくれることがあります.その意味で,iTune Radioは最高のサービスです.

これまで星陵キャンパス内で iTune Radio を聴くことはできませんでした.ウイルス防止機能が強力だったためです.2月に星陵地区に移ってこのことを知りがっかりしていたのですが,このたび情報基盤室のご厚意によりまして,iTune Radioへのプロテクトを外してもらうことができました.ちなみに今の私のお気に入りは,All-Classical WGBH (Boston)

2010.05.12

平成23年度入学の大学院生募集案内(パンフレットPDF)ができました

運動機能再建学分野(てんかん科)では,医科学と障害科学の両分野の大学院において,平成23年入学の修士課程・博士課程の大学院生を募集しています.

入学願書の入手法など,詳しい案内は,こちら(新しいウィンドウで表示)から.

平成22年9月より,東北大学病院てんかん科では,全国の大学にさきがけて,包括的てんかんプロジェクトを始動します.発作をとらえるビデオ脳波モニタリングユニット7台と専任の技師をそろえた日本一の体制です.センターでは,医師のみならず看護・検査・薬剤・神経心理・教育・法律・工学も含め,基礎から臨床,さらに社会学まで,さまざまな分野の出身者に研究の場を提供いたします.また平成22年5月には,東北大学加齢医学研究所スマート・エイジング国際共同研究センターの中に,新しく神経電磁気生理学分野が誕生しました.神経電磁気生理学分野と運動機能再建学分野(てんかん科)をあわせて,当教室では,てんかん学と電磁気生理学を統合した研究を実施いたします.日本ではじめてのユニークな研究環境を有する当教室では,医師のみならず看護・検査・薬剤・神経心理・教育・法律・工学も含め,基礎から臨床,さらに社会学まで,さまざまな分野の出身者を大学院生として迎え入れる予定です.

2010.05.12

院内の地域連携カンファランスで,てんかん診療に関する講演を行いました

会の正式名称は,東北大学病院地域連携ランチタイムカンファランス.お弁当を食べながら,病院の地域連携に関する勉強を行う月1回の会です.

演題は「てんかん診療における地域医療連携の意義」.講師の中里にとっては,これから東北大学病院てんかんセンター(仮称)を始動するために,院内の医師やコメディカルにセンターの理念や概念を説明する重要な機会です.しかし,なんとなんと講演の開始直後に,愛機 MacBook Air からプロジェクタへの接続不良が発生.過去何百回と講演してきた中で,初めてのトラブル発生! オリジナルは KeyNoteで作ったので,Windows にも移せません.さいわいなことに,PDF 化したバックアップファイルがあったので,無事に別の Windowsで講演することができました.実際の,てんかん発作のビデオをお見せすることはできませんでしたが,こちらは実演でカバーさせていただきました.

おかげさまで大きな反響を得ることができましたので,また機会をみつけて,プロジェクトの説明をしていく予定です.

さて,この日の夕方,病院のトップからうれしい連絡です.てんかんセンター始動に必要な長時間ビデオ脳波モニタリング用のシステムの年内導入と,これを管理する専任の脳波技師さんの複数名の雇用を認めていただくことができました.

2010.05.01

加齢医学研究所に新しい講座が誕生しました

東北大学 加齢医学研究所(新しいウィンドウで表示)附属スマート・エイジング国際共同研究センター(新しいウィンドウで表示) に,新講座として「神経電磁気生理学分野」が誕生し,中里信和が教授(兼任)として着任しました.

英文表記は,Department of Electromagnetic Neurophysiology, Smart Ageing International Research Center となります.脳波と脳磁図などの電磁気生理学的手法を駆使し,脳の機能の不思議を解きあかすことを使命とします.

ウエブサイトはまだ建設中です.左のサイドバーの「神経電磁気生理学分野」の下に,活動状況をアップする予定です.

2010.04.29

日本てんかん学会東北地方会の案内と演題募集が掲載されました

第4回日本てんかん学会東北地方会は,岩手医科大学脳神経外科教授 小笠原邦昭先生を会長として,2010年7月17日(土)午後1時より,仙台市の江陽グランドホテルで開催予定です.演題の締め切りは6月10日正午まで.詳しい案内は,学会ホームページ(新しいウィンドウで表示)まで.PDFのダウンロードは,こちらをクリックして下さい.

2010.04.28

日本てんかん学会東北地方会のホームページが移動しました

日本てんかん学会東北地方会の事務局が東北大学運動機能再建学分野(てんかん科)に移動したことに伴い,ホームページもこのサイトの中に組込まれました.左のサイドバーの「てんかん学会東北地方会」をクリックしてご覧下さい.

2010.04.27

広報誌 With に「てんかん科」の紹介が掲載されました

画像:withcover

「With」は東北大学病院地域連携センターの広報誌です.第16号(2010年5月号)の INFORMATION「診療科名変更のお知らせ」に「てんかん科」の紹介文が掲載されました

2010.04.24

てんかん専門外来の当番表を公開しました

東北大学病院てんかんチームでは,将来の東北大学てんかんセンター(仮称)の設立に向けて,関連各科における「てんかん専門外来」と,東北地方の関連拠点病院における「てんかん専門外来」の診療を行っています.

担当する専門医は,中里信和(東北大学病院てんかん科),神一敬(東北大学病院神経内科),岩崎真樹(東北大学病院脳神経外科)の3名で,担当医は今後,徐々に増やしていく予定です.

担当する病院・診療科は,東北大学病院てんかん科(中里信和医師),東北大学病院神経内科(神一敬医師),東北大学病院脳神経外科(岩崎真樹医師)の他,東北地方の関連拠点病院として北から,青森市,盛岡市,一関市,仙台市太白区,郡山市を予定しています.関連拠点病院も,今後徐々に増やしていく予定であり,また診療日も増えていく見込です.

てんかん専門外来の当番表は,左のサイドバーの「てんかん外来のご案内」をクリックしてご覧下さい.グーグル・カレンダー形式です.

2010.04.21

盛岡市でも,てんかん専門外来が開始となりました

画像:mount iwate

将来予定される東北大学てんかんセンター(仮称)の関連拠点病院として,盛岡市にある岩手県立中央病院において,てんかん専門外来の診療が開始されました.当面は毎月1回,水曜午前を予定しています.近日中に診療日をウエブサイト上に公開する予定です.

2010.04.19

基礎ゼミ「てんかんという病,その医療を考える」の初日です

画像:basicseminar

全学部の新入生を対象とした2010年度基礎ゼミが開講しました.医学系研究科神経外科学分野助教の岩崎真樹先生が企画したテーマによるもので,初日の今日は20名の受講者がひとりの欠席もなく全員集合しました.医学部はもちろん,工学部や文学部に至るまで多彩なメンバーです.受講者全員と教官(岩崎・中里・神・大沢)の自己紹介のあと,てんかんに関するアンケート調査用紙が配布され,「あなたは,てんかんをどう理解していましたか?」というコンセプトでの質問に,受講前に答えていただきました.集計結果が楽しみです.

それにしても,新入生諸君の初々しいこと! 常識に縛られない若い人たちの意見で,われわれの包括的てんかんプロジェクトを立ち上げるための新しいヒントが得られるのではないかと期待しています.

2010.04.14

遅ればせながら,チュートリアル教育を受けてきました

画像:tutorial_edu

昨日と今日の二日間にわたり,中里信和はPBL・チュートリアル教育なるものを受講し,終了証書をもらってきました.通常は大学教官としてのキャリア上,もっと早い段階で受講するものらしいのですが,10年ぶりで大学に戻った私は興味半分でノコノコでかけて行ったという次第.これまでの医学教育は,教官中心で生徒に対して一方向的な講義を行うスタイルが中心.これに対してチュートリアル教育では,生徒が数人でグループを作り,テーマとなる症例のシナリオを読みながら生徒同士で解決策を話し合う,というスタイルです.

参加者は実際に4グループに分かれて,学生時代に戻った気分での討論を行いました.私には,とても新鮮でした.ついつい専門領域のことを考えてしまい,ひょっとすると,てんかん患者さんの病歴を聴取する専門医の訓練に,このシステムが使えないかと思った次第.指導にあたってくれた医学教育推進センターの金塚完先生,石井誠一先生,亀岡淳一先生,ありがとうございました.こういうのが,大学らしい「知的サロン」なのでしょうね.

2010.04.10

郡山市でも,てんかん専門外来が開始となりました

東北大学てんかんセンターの設立に向け,東北各地からの難治性てんかん症例を集める目的で,関連拠点病院が設置されることになっています.その最初の病院として,郡山市にある総合南東北病院において,本日,診療が開始されました.当面,てんかん専門外来は隔週の土曜午前を予定しています.近日中に診療日をウエブサイト上に公開する予定です.

2010.04.05

包括的脳科学研究・教育推進センターの運営検討会議が開催されました

新しくできた生命科学プロジェクト研究棟の会議室において,表記の運営会議の第1回が開催されました.東北大学の脳研究者は、文・理・工・医・歯・薬・生命・情報科学の各研究科,加齢医学研究所や電気通信研究所,大学病院まで広く分布しており,文字通り基礎から臨床までをカバーしています.今後,全学に広がる脳研究者が一致協力することを目的に発足するセンターとのことです.この日の会議は夜8時開始であったにもかかわらず大勢の参加者があり,飯島敏夫理事の趣旨説明のあと,参加者全員による自己紹介が行われました.

2010.04.05

海馬倶楽部(Hippocampal Club)が始まりました

画像:海馬倶楽部

海馬倶楽部(Hippocampal Club)が始まりました.毎週1回集まって,てんかんの基礎研究について Journal Club などを行う予定です.まだクローズドメンバーによる会ですが,会場の確保ができたら徐々にメンバーを増やして拡大したいと考えています.

2010.04.05

東北大学病院てんかん科の外来診療が始まりました

本日,月曜午前,東北大学病院てんかん科が開設されて初めて,患者さんの診療が行われました.診察にあたった私(中里)は診療システム(電子カルテのようなもの)にまだ不慣れのため,脳神経外科の大学院生である大沢伸一郎先生に応援してもらいながら,3名の患者さんの診療にあたりました.当面,てんかん専門外来は毎週月曜午前の予定となっています.

2010.04.01

新しく1名の事務補助員を採用しました

本日より事務補助員として,渡辺久子さんに来ていただくことになりました.大学のシステムに不慣れな中里にとっては,即戦力として期待できる貴重な人材です.

2010.03.31

東北大学病院「病院だより」3月号の表紙に「てんかん科のご紹介」が載りました

画像:病院だより

平成22年2月に運動機能再建学分野教授として着任しました中里信和です.てんかん学および脳波などの臨床神経生理学を専門としております関係で,着任直後に診療科名の変更をお願いし,平成22年3月より,てんかん科を標榜させていただくことになりました.

てんかんは有病率が約1%で国内には100万人以上の患者さんがいるものと推測されております.医師にとっては「ありふれた疾患」と認識されるため,どうしても気軽に治療されやすく,てんかん専門医に紹介される症例は1割にも満たないと推測されております.(クリックして続きを読む)

2010.03.30

中里が部屋を引越しました

画像:新装の部屋

段ボールと一緒だったこれまでの仮住まいから,新装の部屋に引越しました.ようやく仕事に集中できそうです(さてさて・成果に・請う・ご期待・・・).

2010.03.26

神一敬先生が米国留学から帰国しました

画像:Cleveland Clinic

神一敬先生は東北大学神経内科に所属しています.Cleveland Clinic【クリーブランド・クリニック】(新しいウィンドウで表示)で,脳波・脳磁図のフェローとして3年間の研鑽を積まれました.4月からは東北大学神経内科の助教に復帰です.ここは世界屈指のてんかんセンターとして有名です.神先生には,今後,東北大学てんかんプロジェクトのキーパーソンとしての活躍が期待されます.

2010.03.25

東北大学の卒業式です

当教室からは新しく博士2名(赤松千鶴・佐々木美佐)と修士3名(稲垣侑士・佐々木洋介・高橋舞子)が誕生です.中里の着任前の研究成果によるものであり,ご指導いただいた先生方に感謝申し上げます.中里にとっては短い期間の交流ではありましたが,大学院というものがどのようなものであるのかを勉強させていただき,感謝しております.また,中里は実質的な指導をしていないにもかかわらず,謝恩会にお呼びいただきました.誠にありがとうございます.これからは,彼らの後輩たちをきちんと指導しなければならないと考え身が引き締まる思いです.

2010.03.23

研究室のウエブサイトが公開されました

画像:研究所のウェブサイト

研究室のウエブサイトが公開されました.表紙は現在,
Nobukazu Nakasato ONLINE, Team Edition(新しいウィンドウで表示)
となっています.内容は,てんかんプロジェクトと中里信和個人の業績リストですが,今後,プロジェクトの拡大とともに,扱うコンテンツを増やしたいと考えています.

2010.03.13

第1回てんかん症例検討会が開催されました

画像:第1回てんかん症例検討会

東北大学てんかんプロジェクトの根幹となるてんかん症例検討会の記念すべき第1回が開催されました.会の趣旨は,診断に迷う症例や外科治療の適応を検討する症例について,診療科の垣根なしに横断的に議論することにあります.

学内・学外・県外も含めて約30名が集まりました.予想を超える人数でうれしい悲鳴です.次回はもっと広い会場を用意する予定です.

平成22年度の予定は以下のとおりです.原則として,月1回の土曜日午後3時からの開催となります.

画像:てんかん症例検討会

  • 第 2回 2010年 4月17日
  • 第 3回 2010年 5月15日
  • 第 4回 2010年 6月12日
  • 第 5回 2010年 7月10日
  • 第 6回 2010年 8月21日
  • 第 7回 2010年 9月18日
  • 第 8回 2010年10月 9日
  • 第 9回 2010年11月13日
  • 第10回 2010年12月11日
  • 第11回 2011年 1月 8日
  • 第12回 2011年 2月12日
  • 第13回 2011年 3月12日
2010.03.13

研究室の廊下がキレイになりました

画像:研究室の廊下

当研究室は東北大学医学部4号館の2階にあります.本日,専門の業者さんに頼んで,廊下の構造物撤去とワックス掃除をおこないました.輝ける滑走路をご覧下さい .

2010.03.12

盛岡市で「高次脳機能障害とてんかんセミナー」が開催されました

岩手県とグラクソ・スミスクライン社の共催による「高次脳機能障害とてんかんセミナー」で,中里が「てんかん診療における日本固有の現状と将来」というタイトルの講演を行いました.

日本のてんかん診療の問題点を解決するには,専門医による診療をさらに進める必要があります.私達は「東北大学方式」と将来よばれるようなモデル医療を展開していきたいと考えています.東北大学てんかん科が中心となって関連する各科を有機的に結合し,必要な患者さんには入院の上,ビデオ脳波モニタリング検査を行って,正確な病型診断を行う必要があります.

東北地方のてんかん症例は約10万人と推定されます.現在,東北大学病院からの派遣医師による専門外来を各県の主要都市にて開設する計画があります.岩手県の場合は,盛岡市にある県立中央病院で4月からの月1回の診療開始が予定されています.この講演のあと,一関市の岩手県立磐井病院の院長先生から「盛岡に来るのに一関に立ち寄らないのは許しがたい」とのお言葉を頂戴したため,急きょ4月より,一関市においても専門外来を月1回開催することが決まりました!

2010.03.10

柿坂庸介先生がクリーブランドに到着しました.

東北大学小児科の大学院を今春卒業する柿坂庸介先生は,本日,大雪の仙台を発って成田からアメリカ留学へと出発しました.現地時間で同じ3月10日,クリーブランドに無事に到着し,3年前から先に留学していた東北大学神経内科の神一敬先生の歓迎を受けたとの連絡が入りました.今ごろは時差ボケの中,神一敬先生からの申し送りを受けていることでしょう.柿坂先生のこれからの留学生活についても,紹介していきたいと思います.アメリカの包括的てんかん医療を学んでくるとともに,研究面でも活躍されることを願っています.

2010.03.04

日本てんかん学会の各種委員会が開催されました

日本てんかん学会では,毎年,秋の総会の前日に各種の委員会を開催しますが,これに加えて3月上旬に,理事や委員のみが大阪に集まって春の委員会を開催しています.中里が所属するのは「長期計画委員会」「英文ジャーナル編集委員会」「医療費問題検討委員会」の3つです.

長期計画委員会の目的は「学会活動を長期的な視点で検討し理事会に必要な提言を行うこと」です.いくつかの議題がありましたが,三重大学精神病態学分野教授の岡田元宏先生と中里がオーガナイザーを務めるトランスレーショナル・リサーチ・セッションについても長い時間を割いていただけました.このセッションは毎年の総会でシリーズ的に開催されるセッションで,「てんかんの基礎科学研究を長期的視点に基づいて促進し,てんかんの病態解明とともに研究成果の臨床応用など基礎と臨床の融和をめざす」いう目的をもっています.この他に「日本てんかん学会功労賞」の新設について,日本てんかん学会と日本てんかん協会の合同委員会の開催について,てんかん専門医の研修施設について,さらには「利益相反委員会」の新設について,など,今後の日本てんかん学会のありかたについて活発な議論がなされました.

英文ジャーナル編集委員会は,2008年1月に誕生したばかりの雑誌「Epilepsy & Seizure」を,今後,どのように育て上げていくべきかについて話しあわれました.当面の目標はPubMedなどの電子媒体に取り上げられるような地位の確保です.

医療費問題検討委員会では,1年おきにおこなわれている診療報酬改訂において,てんかん診療が正当に評価されるよう活動しています.今春の改訂では,長期間ビデオ脳波モニタリング検査が新規に認められ,入院1日ごとに700点(7,000円)の診療報酬を得ることができるようになりました.その他,顕微鏡を使った各種のてんかん外科手術や,脳波検査の点数が引き上げられました.ここ数年の厳しい医療経済情勢の中ではありますが,てんかん医療に関しては少し春の日差しが見えてきた,といったところでしょうか.この委員会では今春の診療報酬改訂が4月からの実施で問題が生じないかどうかといった具体的な問題と,2年後の再改訂にむけての学会としての戦略策定について話しあわれました.

2010.03.02

てんかんセンターに関する事業計画ヒアリング

病院経営に関するワーキンググループの会合(議長は下瀬川副院長)において,われわれの提唱する,東北大学てんかんセンターの計画を説明しました.メッセージとして,(1)たんなる経営改善(増収)のためだけでなく,理念をもった医療を行うべきであること,(2)大学病院として国内初のてんかんセンターを設立すること,(3)東北地方の主要都市に,東北大学てんかんセンターの関連拠点病院を設置し,出張専門外来によって難治性症例を集めること,(4)ビデオと脳波による発作ビデオモニタリングシステムを導入して,てんかん診断の精度を高めること,(5)このシステムを稼動させるためには,脳波検査に専属の技師を7名ないし9名雇用し,休日・夜間の脳波計管理や,神経救急・脳死判定に対応できる臨床神経生理検査体制を整えること,(6)これらの活動を通じて,脳波技師の学位取得をすすめたり,認定看護師の育成につとめること,(7)てんかん手術数を年間100例可能とする体制をとり,日本一のてんかんセンターを作ること,を力説しました.tohoku_system説明や質疑応答が終わった感想としては,会議に参加した医師・看護師・検査技師・ソーシャルワーカー・事務の皆さんから,予想以上の理解を頂戴したものと思われます.このプロジェクトの提案が,東北大学病院として認められれば,かならずや他大学に対するモデル事業となることでしょう.あとは祈るのみ!

2010.03.01

辞令交付

里見進病院長より中里信和にたいし,「てんかん科長を命ずる」という通知書が届けられました.文字にして,たったの10文字ですが,この辞令のもつ意味の大きさといったら・・・ 「万感,胸に迫る」とは,このことです.

2010.02.23

小児科の柿坂庸介先生の留学壮行会

柿坂庸介先生は3月中旬より米国のクリーブランド・クリニックに留学を予定しています.てんかんセンターとしては,現在,世界一の規模を誇る施設です.これまで,2001年から岩崎真樹先生(脳神経外科)が3年留学,2007年より神一敬先生(神経内科)が3年留学しています.神先生の帰国とバトンタッチするかたちで,柿坂先生の留学です.持ち前の明るさと,運の良さを武器に,現地でも活躍され,今よりさらに大きくなって戻ってくることを願っています.

2010.02.19

はじめての手術部運営会議

外科系の担当者が集まって,手術の枠をどうするかを協議する会議です.私の科は,現在,手術枠がゼロです.ゼロなのに会議に出るのは理不尽だと思うのですが,とにかくゼロです.というわけで,てんかん科として独自の手術枠を週1回確保していただくようお願いしました.麻酔科医の不足問題や,手術室の不足問題などあり,簡単ではないことを理解しました.それでも独自の手術枠がゼロというのはおかしな話.引き続きお願いを続けて行く予定です.

2010.02.18

はじめての病院診療科長会議

冒頭で新任の自己紹介を行いました.しばらくして,私の担当する診療科の名称を,てんかん科に変更してもらうことが審議され,特に反対意見なく,この標榜を認めていただくことができました.これまでの,いろいろな経緯を思い,仲間とハイタッチしたい気持ちになりました.東北大学てんかん科,万歳!

2010.02.17

病院運営会議にオブザーバーとして出席

診療科名称を,てんかん科に変更してもらうことを病院運営会議で審議してもらうため,中里がオブザーバーとして出席しました.てんかん障害科とすべきでは,との意見もありましたが,WHOによる「てんかん」の定義は,繰り返す発作+発作以外の持続する障害,です.もし「てんかん障害科」を認めてしまうと,てんかんには障害がないことを専門家自身が認めてしまうことになります.というわけで,シンプルに「てんかん科」がベストであることを会議で発言させていただきました.最終的に病院運営会議として,てんかん科の標榜を認めていただくことができました.

2010.02.16

リハビリテーション科病棟での自己紹介

毎週火曜日の朝,東北大学病院東12階リハビリテーション科にて医師・看護師・理学療法師をまじえたカンファランスが開催されています.今日は中里が,てんかん診療の概論について紹介しました.今はベッド数ゼロですが,近い将来,ビデオ脳波モニタリングユニットを稼動させて,てんかん患者さんの発作をとらえて病型診断できるような体制を作りたいと願っています.

2010.02.10

はじめての教授会

画像:会議室イメージ

はじめての医学部教授会です.冒頭,山本研究科長から紹介されて,中里が新任の挨拶を行いました.「昭和59年本学卒業の中里信和と申します.臨床面での専門はてんかんです.てんかんは有病率約1%の疾患で,めずらしくない common disease であるために,一般医から専門医に紹介されないまま治療されてしまうケースが少なくありません.この教授会に出席の先生方の中で,てんかん専門医の資格を有しているのは私ともうひとりの先生のみです.ですから,先生方が,てんかんの患者さんをみたときには,先生方ご自身であまり頑張らずに(笑),どんどん私どもに紹介して下さい.また,てんかん患者さんは発作以外の悩みも多くかかえていますので,チーム医療が必要です.すべての診療科のお力添えが必要ですので,何とぞよろしくお願い申し上げます.」

2010.02.10

井上明久総長との意見交換会が開催されました

井上総長が学内の各部局をまわって,「井上プラン」の説明を行うとともに,各部局からのさまざまな要望や意見を聞く会が開催されました.今日は医学部です.会場は医学部保健学科の会議室.新人教授の中里にとっては,学内の様子を知る上で,大変に勉強になりました.

2010.02.06

てんかん教育の検討会

東京赤坂にて有志による表記の会議が開催され,中里も参加しました.日本では,抗てんかん薬の9割近くが,日本てんかん学会の会員以外によって処方されているとのデータが紹介され,今後は専門医以外に対するてんかん診療の啓発活動が必要であることがあらためて認識されました.この会は今後も開催され,教育・啓発活動にむけた具体的な方法が話し合われる予定です.

2010.02.04

障害科学修士課程の本審査が終了しました

運動機能再建学分野からは,稲垣侑士君と佐々木洋介君の本審査が行われ,二人とも無事に合格と認められました.おめでとう! おめでとう!

2010.02.03

障害科学修士課程の本審査が開始されました

運動機能再建学分野からは,高橋舞子君の本審査が行われ,無事に合格と認められました.おめでとう!

2010.02.02

エスプレッソマシンが導入されました

画像:カプチーノ

今後の研究活動を活性化するために必須と考えられたため,挽きたてを味わえるマシンが入りました.この研究室が,将来,多くの研究者たちが集う知的サロンになることを願って,まずはカプチーノを一杯・・・

2010.02.01

教室員への挨拶

中里信和より教室員への挨拶がありました.すでに全員より履歴書,業績録,今後の豊富や希望を文書で得ており,今後は個別に話し合いがもたれることになります.

2010.02.01

辞令交付(その2)

東北大学病院長室において里見進病院長より中里信和にたいし,「運動機能再建リハビリテーション科長を命ずる」という通知書が手渡されました.

直後,中里より病院長にたいし,診療科名を変更していただきたい,との希望が出されました.病院長からは前向きの意向が示され,この件に関しては各部署と協議した上で,今月開催される病院運営会議と診療科長会議で審議されることが伝えられました.

2010.02.01

辞令交付(その1)

画像:ロゴ

東北大学医学部長室において山本雅之研究科長・医学部長より中里信和にたいし,東北大学総長井上明久が任命権者となる人事異動通知書が手渡されました.辞令は3通からなり,それぞれ「東北大学教授(大学院医学系研究科)に任命する」,「機能医科学講座(運動機能再建学分野)担任を命ずる」,「兼ねて東北大学病院勤務を命ずる」となっています.