本日は月1回開催の東北大学てんかん症例検討会です.最後にサプライズで,三浦祥子主任に花束と記念品が贈られました.三浦主任は日本の脳波学発祥の地である東北大学で,長年,脳波検査を担当されて来ました.一時期は脳波検査を行える技師数が2名程度に減っていた時期もありましたが,現在は10名ほどに増えています.三浦さん,お疲れさまでした! 三浦主任は4月から,医学部保健学科で後輩検査技師の卵たちに,生理検査の指導にあたる予定とのことです.
この記念すべき日に,てんかん学分野からは2名が学位記を授与されています.
奥村栄一君は博士課程をご卒業し医学博士の学位記をもらいました.社会人枠での入学でしたので,金沢仙台間を往復する生活でしたが,成績優秀につき見事3年半での短縮枠卒業です.4月からは引き続き横河電機株式会社に勤務予定です.
中村美輝さんは修士課程をご卒業し障害学修士の学位記をもらいました.4月からは引き続き東北大学病院検査部で神経系を中心とする生理検査の仕事に従事する予定です.
パープル・デイはカナダで始まり世界に広がっている「てんかん啓発活動の記念日」です.パープル・デイに関する詳しい紹介文はこちらから.
事前に撮影した記念写真が公開されています.遠隔会議システムを通じて気仙沼市立病院脳神経外科の成田徳雄先生と横澤路子先生,スカイプを通じてNew Yorkから帰国直前の藤川真由助教もみえています.
国際臨床神経生理学会(ICCN)は4年に1度開催される脳波・脳磁図関連では世界最大の学会です.今回,当分野からは中里教授,神講師,大学院生の中村さんの3名が参加しました.写真は中村さんのポスターセッションの様子と,中村さんがTravel Awardをもらうためにパスポートをチェックしてもらっている瞬間です.
てんかんでは多くの場合、適切な薬剤治療で発作を抑制することが可能です。しかし1~3割の方は薬で発作を抑制できず「難治性てんかん」とよばれる状態です。このような患者さんでは、迷走神経刺激療法が適応となります。この治療は、直径5cm弱の本体から、左頚部の迷走神経にリード線をまきつける手術を行います。その後、迷走神経を毎日、間欠的に刺激することにより、てんかん発作の回数を減らしたり、発作の程度を軽くするものです。
欧米の各国では、2010年までに約6万人を超える患者がこの治療法を受けています。
今回、日本で迷走神経刺激療法を行える施設リストが公表されました。都道府県ごと「植込み実施施設(手術)」と「指導管理施設(刺激の調整など)」が病院名、診療科名、認定医師名とともに掲載されています。日本光電工業の下記サイト
(http://www.nihonkohden.co.jp/ippan/vns/index.html)へどうぞ。
東北大学病院では、脳神経外科の岩崎真樹助教が埋め込み手術を担当します。刺激の調整に関しては、岩崎助教に加えて、小児科の福與なおみ助教、てんかん科の中里信和教授、神一敬講師、柿坂庸介助教が担当しています。
東北大学病院では毎週水曜日の朝,放射線診断科,放射線診断科,脳神経外科などが合同で,てんかん画像カンファレンスを開催しています.てんかんの原因となる病変はMRIなどの画像で常に明らかになるとは限りません.画像判読は臨床情報抜きでは時に困難であり,放射線科医だけでなく,てんかん診療医との情報交換が有用です.
この日は3月で退職予定の高橋昭喜教授(矢印)を囲んで記念撮影を行いました.高橋教授の専門は神経画像診断であり,カンファレンスでは,本当にたくさんのことを学ばせていただきました.
国際てんかん連盟(ILAE)には,てんかん外科の精神医学的側面について討議する委員会(the Psychiatric Aspects of Epilepsy Surgery Task Force of the Neuropsychiatry Commission for the 2013-2017)があります.本日,ILAEのEmilio Perucca会長と同委員会の兼本浩祐委員長から連名の委嘱状が届き,藤川真由助教が同委員会の委員に就任することになりました.
現在,てんかん学分野においては,中里教授が国際診療ガイドライン委員会と国際分類委員会の委員を務めており,今回の藤川助教の委員就任とあわせて3つの委員会で活動を展開することになります.
全国てんかん協議会とは,全国のてんかんセンターが相互に緊密な連携を図り、全国的なてんかん医療の質の向上を達成することを目的として作られた組織です. 昨日より静岡市で全国てんかん協議会(http://epilepsycenter.jp)の2014年の年次総会(http://epilepsycenter.jp/aisatu/soukai/)が開催されています.本日の運営委員会において,2015年の年次集会は東京医科歯科大学脳神経外科の前原健寿教授が東京にて開催することと,2016年の年次集会は当分野の中里信和教授が仙台にて開催することが,それぞれ決定しました.
日本てんかん外科学会(http://plaza.umin.ac.jp/~jess/)は1978年に発足したペンフィールド記念懇話会を母体にして,2000年に発展的に改名された学会です.てんかんおよびそれに関連する脳神経外科的問題の研究の促進と、その成果の普及を図ることを目的としています。
今年度の大会は2月6日・7日の両日,大阪にて開催中ですが,来年の大会は当分野の中里教授を会長,東北大学神経外科学分野の冨永教授を副会長として,2015年1月15・16日に都市センターホテル(東京)にて開催されます.
このたび,東北大学の新規プロジェクト「研究大学強化実現構想」による「若手リーダー研究者海外派遣事業」の学内選考が行われました.てんかん学分野の藤川真由助教の提案する海外派遣研究計画は,これに見事,採択となりました.これをうけて藤川助教は,来る1月29日より3月17日までの約2ヵ月間,ニューヨーク大学に派遣されます.現地では包括てんかんセンターにおける心理士の役割を学ぶとともに,東北大学とニューヨーク大学との共同研究に着手する予定です.