NHKラジオ第一放送「私も一言!夕方ニュース(宮城県 18:00~)」に,中里教授が出演しました.てんかん診療の災害時の問題に関する話題です.
18:06から約10分程度の放送時間で,震災後のてんかん診療の問題点と,患者さんや応援医師が困った時に,どこに相談したらよいのかについて話しました.放送の最後に,静岡てんかんセンターの電話相談窓口(054-245-5446)と日本てんかん協会宮城県支部(080-1668-3950)が紹介されました.
もともと日本てんかん協会などからの依頼もあり,相談電話の情報を放送してもらうお願いをするつもりで放送局を訪問したのですが,あっというまにスタジオに案内され,打合わせもそこそこに,すぐに収録が始まりました.担当のスタッフからは「災害時の臨戦態勢でして,申しわけありません」と謝られましたが,こちらの希望を聞き入れてすぐに対応してくれたNHKに,心より感謝申し上げます.
番組のホームページはこちら・・・私も一言!夕方ニュース(新しいウィンドウで表示)
岩崎真樹先生(脳神経外科)の論文が,Clinical Neurophysiology に受理されました.脳波における発作間欠時棘波の分布の側方性を,脳梁離断術の前後で比較した研究です.岩崎先生,おめでとう!
Iwasaki M, Nakasato N, Kakisaka Y, Kanno A, Uematsu M, Haginoya K, Tominaga T: Lateralization of interictal spikes after corpus callosotomy. Clin Neurophysiol (in press)
2011年7月9日開催の日本てんかん学会東北地方会に関して,開催要項と演題募集(PDFはこちら)が発表されました.
大会長の小出信雄先生(むつ総合病院小児科)からは「未曾有の大震災直後ですが,ピンチをチャンスにかえるべく,震災関連のセッションを組む」との強い決意表明が届いています.演題申込期間は平成23 年5月1日(土)正午~6月10 日(木)正午までです.奮ってご参加下さいますようお願いいたします.
いったん終了したはずの「Epilepsy_Disaster_News(災害時てんかん診療メールマガジン)」ですが,新たな問題が生じたため,再度の強制配信を行いました.
Epilepsy_Disaster_110410_17:30のPDFはこちらから.
今回の配信は,日本てんかん協会(患者さんの団体)と,日本てんかん学会(医療者の団体)からの要請に基づいています.
配信先は,東北地区のてんかん診療従事者,日本てんかん学会幹部,患者団体,行政関係,製薬会社,マスメディア等です.
再転送は自由です.なるべく多くの方に情報を伝えて下さい.
昨晩,大きな余震がありましたが,東北大学てんかん学分野・東北大学病院てんかん科は無事です.
明日の「てんかん症例検討会」も含め,当分野関連の会はすべて予定通りに開催します.
柿坂庸介先生の論文は,Clinical Neurophysiology 電子版には昨年末に掲載されていましたが,このたび印刷版の最新号に Editorial つきで掲載されました.
/Original/ Kakisaka Y, Iwasaki M, Haginoya K, Kanno A, Tsuchiya S, Nakasato N: Somatotopic distribution of peri-rolandic spikes may predict prognosis in pediatric-onset epilepsy with sensorimotor seizures. Clin Neurophysiol. 122: 869-873, 2011 (PMID: 21109486(新しいウィンドウで表示))
/Editorial/ Jacobs J: Rolandic spikes - The challenge to differentiate between benign and malignant pediatric epilepsies. Clin Neurophysiol. 122: 851-853. 2011 (PMID: 21094083(新しいウィンドウで表示))
日本てんかん学会東北地方会の大会長である小出信雄先生(むつ総合病院小児科)より連絡があり,2011年度研究会は当初の予定どおり,7月9日に仙台市(江陽グランドホテル)で開催されます.
未曾有の大震災直後ですが,ピンチをチャンスにかえるべく,震災関連のセッションを組むとの強い「決意表明」です.
平成23年4月1日より,これまでの「運動機能再建学分野」が「てんかん学分野」に生まれ変わりました.
昨年3月に名称変更された「東北大学病院てんかん科」と,昨年5月に新設された「加齢医学研究所スマート・エイジング国際共同研究センター神経電磁気生理学分野」と一緒に,「包括的てんかんセンター」の実現に向け邁進いたします.さらに,今月より助手1名と検査技師3名を迎え入れまして,てんかん科での診療担当スタッフはさらに増強されました.
てんかん学分野では,下記のメンバーがおります.
神経電磁気生理学分野では,下記メンバーが共同研究者です.
未曾有の大震災直後のスタートとなりますが,ピンチをチャンスに変えるべく,前向きに進んで行きたいと思いますので,何とぞよろしくお願い申し上げます!
東北大学病院は,今週より,新患・再来を含め通常の外来診療業務体制に戻ります.
本日(火曜)は,中里信和教授による新患日です.
Neurology Today "Breaking News"
An Earthquake, A Tsunami, A Nuclear Disaster: Japan’s Neurologists On the Front Lines(新しいウィンドウで表示)
記者から中里への電話インタビューでの最初の質問は「大勢の怪我人が次々と運ばれてきているでしょうね」でした.もちろん外傷も少なくないのですが,トリアージとしては赤(重症)・黄(中等症)は通常の災害時に比べて極端に少なく,緑(軽症)と黒(死亡)の多い点が今回の津波の特徴です.そして現在,医療上の最大の問題は,慢性疾患を有する患者さん多くが,突然に薬なしの状態で放置されてしまった点にあると考えます.抗てんかん薬さえ服用していれば普通の生活ができる患者さんが,突然の津波からの避難のために薬を持ち出すことができず,おきなくてもよい発作に再び見舞われるという事態になっているのです!