てんかん学分野・てんかん科 新着情報アーカイブ

2010.10.01

大学院生が入りました

医科学専攻博士課程(医学履修課程・社会人選抜)に奥村栄一君が入学しました.金沢大学工学部と同修士課程を卒業した社会人であり,脳磁図や脳波の信号源解析が専門です.てんかん診断・脳機能マッピングにおいて,工学的手法も駆使しながら大活躍してくれるものと期待されます.

2010.10.01

脳波専属の技師さんが3名に増えました

本日新たに,てんかんモニタリングユニットを担当する脳波専属の臨床検査技師さん1名が加わりました.経験豊富で即戦力となります稲見正彦さんです.これで合計3名体制となり,来月にはさらに,もう1名が加わる予定です.

2010.09.28

抗てんかん薬は自殺リスクと関連せず(きょうのてんかん,神 一敬)

【原文】The current use of antiepileptic drugs was not associated with an increased risk of suicide-related events among patients with epilepsy, but it was associated with an increased risk of such events among patients with depression and among those who did not have epilepsy, depression, or bipolar disorder.

【意味】抗てんかん薬の服用は,てんかん患者における自殺関連事象リスクの上昇とは関連していなかった.しかし,うつ病患者や,てんかん・うつ病・双極性障害のいずれでもない患者においては,自殺関連事象リスクの上昇と関連していた.

【説明】てんかんの患者さんにおける自殺リスクに関してはこれまで多くの報告があります.てんかんの早期発症・女性患者・精神疾患の合併・側頭葉てんかん・不十分な経過観察などがてんかん患者さんの自殺リスクに関連すると言われています.特にうつの合併がてんかんの患者さんに多いことは広く知られており,自殺と関連する重要な要因です(この続きは,左のサイドバー「きょうのてんかん」からお入り下さい).

2010.09.28

講義室の変更

画像:cloud

中里による「障害科学前期課程(修士)医学概論」の部屋が変更となります.医学部4号館2F(運動機能再建学分野)にお越し下さい.

聴講スペースには若干の余裕があります.追加聴講を希望される方は,あらかじめ,717-7343(渡辺)までご連絡下さい.

※2010.9.28 13:30~ クラウド時代の医学研究 I. 文献検索法

※2010.11.2 13:30~ クラウド時代の医学研究 II. 英文執筆法

※2010.11.30 13:30~ クラウド時代の医学研究 III. ウエブサイト管理法

講義には,無線LAN対応のPCを持参していただくと,より快適です.もちろん,手ぶらでも構いません.

2010.09.28

JSBET2010の演題締切が延長されました

第27回日本脳電磁図トポグラフィ研究会の演題締切は,2010年10月18日(月)正午まで,に延長されました.

ウエブサイトには,左のサイドバー「神経電磁気生理学分野>27th JSBET2 2010」,もしくは下記の画像をクリックして下さい.

画像:jsbetcover

2010.09.27

追憶の旅に誘う側頭葉てんかんの発作(きょうのてんかん,岩崎真樹)

画像:oliver sacks

【原文】This confirmed that she was indeed having temporal-lobe seizures, which, as Hughlings Jackson guessed and Wilder Penfield proved, are the invariable basis of “reminiscence” and experiential hallucinations.

【意味】彼女が側頭葉てんかんの発作を持っていることは,これ(脳波)のおかげでしっかり確認できた.Huhgling Jackson が推測し,Wilder Penfield が証明したことだが,側頭葉てんかんでは「回想」あるいは「体験したことの幻覚」が,発作の変わらぬ基盤なのだ.

【説明】「レナードの朝」の原作で有名なオリバーサックスの短編から取り上げました.この回想(Reminiscence)と題された短編には,側頭葉てんかんの患者さんが,すでに忘れていたはずの幼い頃の音楽の記憶を体験する事実が描かれています(この続きは,左のサイドバー「きょうのてんかん」からお入り下さい).

2010.09.25

青森で講演しました

青森県立中央病院の先生方のお招きにより,第1回まるめろ脳神経疾患セミナーにおいて,中里が講演を行いました.タイトルは「日本と東北の包括的てんかん医療を考える」.

スライドの一部はPDF(14.6MB,パスワード必要)としてダウンロードできます.パスワードは講演の最後でお伝えしたものです.

2010.09.24

塩釜医師会で講演しました

塩釜医師会生涯研修会のお招きにより,中里が講演を行いました.タイトルは「転換期を迎えた「てんかん診療」~モニタリング・新薬・手術~」.

スライドの一部はPDF(13MB,パスワード必要)としてダウンロードできます.パスワードは講演の最後でお伝えしたものです.

2010.09.23

Medical Tribune に掲載されました

画像:logo

Medical Tribuneは1968年創刊の国際医学新聞・総合医学ジャーナルです.2010年9月23日号に「東北大学が,てんかんセンターを開設」という記事が掲載されました.まだ正式には「てんかんセンター」を名乗っているわけではないのですが,新しくモニタリングユニットを稼動させて「本格的なてんかんセンターを目指す」ということで,ご理解いただければ幸いです.記事は50ページ目の全体が使われており,「施設・研究室訪問」というコラムの扱いです.

記事のPDFをダウンロードするには,下記の画像をクリックして下さい.

画像:medical tribune

2010.09.21

発作の「卵」は誰のどこにでもある?(きょうのてんかん 岩崎真樹)

【原文】Rare microseizures observed in control patients suggest that this phenomenon is ubiquitous, but their density distinguishes normal from epileptic brain.

【意味】健常なひとでも「微視的な」発作が稀に観察された.これは微視的なてんかん発作自体は普遍的な現象であり,正常脳とてんかん脳の違いは微視的てんかん発作の「密度」であることを示唆する.

【説明】これは表面積が一千分の一平方ミリ程度しかない「微小電極」と,表面積10平方ミリ程度の通常の電極を組み合わせて,脳の表面から脳波を記録した研究です.てんかんの患者さんと,てんかん以外の目的で電極を挿入した患者さんで比較をしています(この続きは,左のサイドバー「きょうのてんかん」からお入り下さい).