てんかん学分野・てんかん科 新着情報アーカイブ

2010.03.13

研究室の廊下がキレイになりました

画像:研究室の廊下

当研究室は東北大学医学部4号館の2階にあります.本日,専門の業者さんに頼んで,廊下の構造物撤去とワックス掃除をおこないました.輝ける滑走路をご覧下さい .

2010.03.12

盛岡市で「高次脳機能障害とてんかんセミナー」が開催されました

岩手県とグラクソ・スミスクライン社の共催による「高次脳機能障害とてんかんセミナー」で,中里が「てんかん診療における日本固有の現状と将来」というタイトルの講演を行いました.

日本のてんかん診療の問題点を解決するには,専門医による診療をさらに進める必要があります.私達は「東北大学方式」と将来よばれるようなモデル医療を展開していきたいと考えています.東北大学てんかん科が中心となって関連する各科を有機的に結合し,必要な患者さんには入院の上,ビデオ脳波モニタリング検査を行って,正確な病型診断を行う必要があります.

東北地方のてんかん症例は約10万人と推定されます.現在,東北大学病院からの派遣医師による専門外来を各県の主要都市にて開設する計画があります.岩手県の場合は,盛岡市にある県立中央病院で4月からの月1回の診療開始が予定されています.この講演のあと,一関市の岩手県立磐井病院の院長先生から「盛岡に来るのに一関に立ち寄らないのは許しがたい」とのお言葉を頂戴したため,急きょ4月より,一関市においても専門外来を月1回開催することが決まりました!

2010.03.10

柿坂庸介先生がクリーブランドに到着しました.

東北大学小児科の大学院を今春卒業する柿坂庸介先生は,本日,大雪の仙台を発って成田からアメリカ留学へと出発しました.現地時間で同じ3月10日,クリーブランドに無事に到着し,3年前から先に留学していた東北大学神経内科の神一敬先生の歓迎を受けたとの連絡が入りました.今ごろは時差ボケの中,神一敬先生からの申し送りを受けていることでしょう.柿坂先生のこれからの留学生活についても,紹介していきたいと思います.アメリカの包括的てんかん医療を学んでくるとともに,研究面でも活躍されることを願っています.

2010.03.04

日本てんかん学会の各種委員会が開催されました

日本てんかん学会では,毎年,秋の総会の前日に各種の委員会を開催しますが,これに加えて3月上旬に,理事や委員のみが大阪に集まって春の委員会を開催しています.中里が所属するのは「長期計画委員会」「英文ジャーナル編集委員会」「医療費問題検討委員会」の3つです.

長期計画委員会の目的は「学会活動を長期的な視点で検討し理事会に必要な提言を行うこと」です.いくつかの議題がありましたが,三重大学精神病態学分野教授の岡田元宏先生と中里がオーガナイザーを務めるトランスレーショナル・リサーチ・セッションについても長い時間を割いていただけました.このセッションは毎年の総会でシリーズ的に開催されるセッションで,「てんかんの基礎科学研究を長期的視点に基づいて促進し,てんかんの病態解明とともに研究成果の臨床応用など基礎と臨床の融和をめざす」いう目的をもっています.この他に「日本てんかん学会功労賞」の新設について,日本てんかん学会と日本てんかん協会の合同委員会の開催について,てんかん専門医の研修施設について,さらには「利益相反委員会」の新設について,など,今後の日本てんかん学会のありかたについて活発な議論がなされました.

英文ジャーナル編集委員会は,2008年1月に誕生したばかりの雑誌「Epilepsy & Seizure」を,今後,どのように育て上げていくべきかについて話しあわれました.当面の目標はPubMedなどの電子媒体に取り上げられるような地位の確保です.

医療費問題検討委員会では,1年おきにおこなわれている診療報酬改訂において,てんかん診療が正当に評価されるよう活動しています.今春の改訂では,長期間ビデオ脳波モニタリング検査が新規に認められ,入院1日ごとに700点(7,000円)の診療報酬を得ることができるようになりました.その他,顕微鏡を使った各種のてんかん外科手術や,脳波検査の点数が引き上げられました.ここ数年の厳しい医療経済情勢の中ではありますが,てんかん医療に関しては少し春の日差しが見えてきた,といったところでしょうか.この委員会では今春の診療報酬改訂が4月からの実施で問題が生じないかどうかといった具体的な問題と,2年後の再改訂にむけての学会としての戦略策定について話しあわれました.

2010.03.02

てんかんセンターに関する事業計画ヒアリング

病院経営に関するワーキンググループの会合(議長は下瀬川副院長)において,われわれの提唱する,東北大学てんかんセンターの計画を説明しました.メッセージとして,(1)たんなる経営改善(増収)のためだけでなく,理念をもった医療を行うべきであること,(2)大学病院として国内初のてんかんセンターを設立すること,(3)東北地方の主要都市に,東北大学てんかんセンターの関連拠点病院を設置し,出張専門外来によって難治性症例を集めること,(4)ビデオと脳波による発作ビデオモニタリングシステムを導入して,てんかん診断の精度を高めること,(5)このシステムを稼動させるためには,脳波検査に専属の技師を7名ないし9名雇用し,休日・夜間の脳波計管理や,神経救急・脳死判定に対応できる臨床神経生理検査体制を整えること,(6)これらの活動を通じて,脳波技師の学位取得をすすめたり,認定看護師の育成につとめること,(7)てんかん手術数を年間100例可能とする体制をとり,日本一のてんかんセンターを作ること,を力説しました.tohoku_system説明や質疑応答が終わった感想としては,会議に参加した医師・看護師・検査技師・ソーシャルワーカー・事務の皆さんから,予想以上の理解を頂戴したものと思われます.このプロジェクトの提案が,東北大学病院として認められれば,かならずや他大学に対するモデル事業となることでしょう.あとは祈るのみ!

2010.03.01

辞令交付

里見進病院長より中里信和にたいし,「てんかん科長を命ずる」という通知書が届けられました.文字にして,たったの10文字ですが,この辞令のもつ意味の大きさといったら・・・ 「万感,胸に迫る」とは,このことです.

2010.02.23

小児科の柿坂庸介先生の留学壮行会

柿坂庸介先生は3月中旬より米国のクリーブランド・クリニックに留学を予定しています.てんかんセンターとしては,現在,世界一の規模を誇る施設です.これまで,2001年から岩崎真樹先生(脳神経外科)が3年留学,2007年より神一敬先生(神経内科)が3年留学しています.神先生の帰国とバトンタッチするかたちで,柿坂先生の留学です.持ち前の明るさと,運の良さを武器に,現地でも活躍され,今よりさらに大きくなって戻ってくることを願っています.

2010.02.19

はじめての手術部運営会議

外科系の担当者が集まって,手術の枠をどうするかを協議する会議です.私の科は,現在,手術枠がゼロです.ゼロなのに会議に出るのは理不尽だと思うのですが,とにかくゼロです.というわけで,てんかん科として独自の手術枠を週1回確保していただくようお願いしました.麻酔科医の不足問題や,手術室の不足問題などあり,簡単ではないことを理解しました.それでも独自の手術枠がゼロというのはおかしな話.引き続きお願いを続けて行く予定です.

2010.02.18

はじめての病院診療科長会議

冒頭で新任の自己紹介を行いました.しばらくして,私の担当する診療科の名称を,てんかん科に変更してもらうことが審議され,特に反対意見なく,この標榜を認めていただくことができました.これまでの,いろいろな経緯を思い,仲間とハイタッチしたい気持ちになりました.東北大学てんかん科,万歳!

2010.02.17

病院運営会議にオブザーバーとして出席

診療科名称を,てんかん科に変更してもらうことを病院運営会議で審議してもらうため,中里がオブザーバーとして出席しました.てんかん障害科とすべきでは,との意見もありましたが,WHOによる「てんかん」の定義は,繰り返す発作+発作以外の持続する障害,です.もし「てんかん障害科」を認めてしまうと,てんかんには障害がないことを専門家自身が認めてしまうことになります.というわけで,シンプルに「てんかん科」がベストであることを会議で発言させていただきました.最終的に病院運営会議として,てんかん科の標榜を認めていただくことができました.